【デジタルアーツ(2326)】i-FILTER・m-FILTERで高シェア!GIGAスクール・セキュリティ需要で成長する注目企業を徹底解説
デジタルアーツ(2326)は、「i-FILTER」「m-FILTER」を中心にWeb・メール・ファイルなどのセキュリティ製品を提供する国産の情報セキュリティ企業です。
企業だけでなく、官公庁や自治体、学校、家庭まで幅広い市場を対象としており、インターネットを安全に利用するためのセキュリティ環境を支えています。
特に同社の強みは、長年培ってきたWebフィルタリング技術とデータベースです。「i-FILTER」はWebフィルタリング、「m-FILTER」はメールセキュリティで高い市場シェアを持ち、高い継続利用率を背景に安定した顧客基盤を構築していることも特徴です。
また、デジタルアーツは従来のWeb・メールセキュリティだけに依存しているわけではありません。ファイル保護や認証、ゼロトラストなどへ製品領域を広げており、「Z-FILTER」を中心とした次世代のセキュリティ市場にも進出しています。
さらに、教育分野ではGIGAスクール構想による端末更新やセキュリティ需要が事業機会となっています。最新決算では契約高が大きく伸びており、今後の売上や業績への影響が注目される内容となりました。
本記事では、デジタルアーツの事業内容や強みを整理したうえで、業績推移、最新決算、過去の決算、今後の成長性、GIGAスクールやセキュリティ需要、投資するうえで注目したいポイントをまとめて解説します。
デジタルアーツ(2326)は何の会社?
デジタルアーツは、Web・メール・ファイルなどの情報セキュリティ製品を提供する国産セキュリティメーカーです。
特に、「i-FILTER」によるWebフィルタリングと「m-FILTER」によるメールセキュリティを主力としており、企業だけでなく、官公庁・自治体・学校・家庭まで幅広い市場に製品を提供しています。
また、長年にわたって蓄積してきたWebフィルタリングデータベースや技術力を強みに、ファイル保護、認証、ゼロトラストなどへ事業領域を広げています。
業績推移
デジタルアーツの業績は、売上高・営業利益を伸ばしながら、契約高が大きく拡大していることがポイントです。
2026年3月期は売上高108.3億円、営業利益47.9億円となり、売上高は前年同期比8.5%増、営業利益は同5.1%増となりました。売上高・利益ともに過去最高を更新しており、営業利益率も44.2%と高い水準を維持しています。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 99.8億円 | 108.3億円 | +8.5% |
| 営業利益 | 45.5億円 | 47.9億円 | +5.1% |
| 経常利益 | 45.6億円 | 48.4億円 | +6.1% |
| 純利益 | 31.8億円 | 34.2億円 | +7.7% |
特に注目したいのが契約高の増加です。2026年3月期の契約高は166.0億円となり、前年同期比57.1%増と大幅に拡大しました。
デジタルアーツではクラウドサービス型の契約が増えており、契約した金額がすぐに売上として計上されるのではなく、契約期間に応じて売上へ反映されます。そのため、契約高の増加は今後の売上やストック収益の拡大を考えるうえで重要な指標です。
2027年3月期第1四半期決算のポイント
デジタルアーツの2027年3月期第1四半期決算は、契約高51.7%増、売上高19.4%増、営業利益30.2%増となる増収増益でした。
今回の決算で特に注目したいのは、売上高の伸びを大きく上回って契約高が増加したことです。
公共向け契約高が前年同期比89.2%増となり、GIGAスクール第2期案件が全体の契約高を大きく押し上げました。一方で、企業向け契約高も15.5%増となっており、公共分野だけに依存した成長ではないことも確認できます。
また、クラウドサービス系製品の契約が増えているため、契約高の増加が今後の売上やストック収益につながる点も重要です。
2026年3月期本決算のポイント
2026年3月期本決算では、売上高・利益が過去最高を更新するとともに、契約高が57.1%増と大きく拡大したことがポイントでした。
特に公共向け契約高は106.3億円まで増加し、前年同期比106.7%増となりました。GIGAスクール第2期案件の獲得が大きく寄与しており、その後の契約高拡大につながる基盤が形成されています。
一方、2026年3月期の決算では「Z-FILTER」の本格展開やクラウド型ビジネスへの移行も進んでおり、デジタルアーツが従来のWebフィルタリング中心の事業から、より幅広いセキュリティ市場へ事業領域を広げていることも確認できました。
デジタルアーツの成長戦略
デジタルアーツの成長戦略は、「i-FILTER」「m-FILTER」で築いてきた高い市場シェアと顧客基盤を活かしながら、クラウド・ゼロトラスト・認証・AIセキュリティなどへ事業領域を広げることです。
同社はWebフィルタリングやメールセキュリティで高い市場シェアを持っていますが、従来型のセキュリティ製品だけに依存するのではなく、企業のIT環境の変化に合わせて製品領域を拡大しています。
特に、クラウドサービスの利用拡大やリモートワークの普及によって、企業のセキュリティ対策は「社内ネットワークを守る」だけでは不十分になっています。こうした環境変化に対応するため、Z-FILTERを中心にゼロトラストや認証などの領域へ進出していることが今後の成長を考えるうえで重要です。
また、公共分野ではGIGAスクール第2期による需要が拡大しています。既存の教育市場で築いてきた顧客基盤を活用しながら、新たな契約を獲得できることも同社の成長機会となっています。
今後の注目ポイント
GIGAスクール第2期による公共向け需要
デジタルアーツの業績を考えるうえで、GIGAスクール第2期による教育分野の需要は重要なテーマです。
2027年3月期第1四半期では、公共向け契約高が前年同期比89.2%増となりました。GIGAスクール第2期案件が契約高の拡大に大きく寄与しており、教育分野におけるセキュリティ需要が同社の成長を後押ししています。
ただし、GIGAスクール関連だけを見てデジタルアーツの成長性を判断するのは適切ではありません。企業向け契約高も前年同期比15.5%増となっており、公共と企業の両市場で契約を拡大できるかが重要になります。
クラウド型ビジネスへの移行
今後の業績を見るうえでは、クラウドサービス系製品の契約拡大にも注目したいところです。
デジタルアーツではクラウド型サービスへの移行が進んでおり、契約期間に応じて売上を計上するストック型のビジネスが拡大しています。
そのため、契約高が増加しても、そのすべてがすぐに売上へ反映されるわけではありません。
一方で、契約が積み上がれば将来の売上やストック収益につながるため、契約高の増加が継続するかどうかは今後の成長性を判断するうえで重要な指標になります。
ゼロトラスト・認証市場への展開
デジタルアーツの中長期的な成長を考えるうえでは、Z-FILTERを中心としたゼロトラスト領域への展開も注目されます。
同社は「i-FILTER」で培ったWebフィルタリング技術を活用しながら、認証やアクセス制御などを含むセキュリティ領域へ事業を広げています。
既存のWebフィルタリング事業で高いシェアを持っているため、そこで蓄積した技術や顧客基盤を新しい市場へ展開できることが強みです。
今後は、Z-FILTERなどの新しい製品がどこまで企業向け市場へ浸透し、既存のi-FILTER・m-FILTERに続く成長の柱へ育つかがポイントになるでしょう。
AIセキュリティへの展開
AIの普及によって、企業が生成AIを業務で利用する機会も増えています。
一方で、生成AIへの入力情報やAIが生成したデータの取り扱いなど、新たなセキュリティ上の課題も生まれています。
デジタルアーツは、こうしたAI利用に伴うリスクにも対応する取り組みを進めています。
今後、企業で生成AIの利用がさらに広がれば、AIを安全に利用するためのセキュリティやガバナンスに対する需要も拡大する可能性があります。
Webやメールから始まったデジタルアーツのセキュリティ領域が、AI時代の新しいリスク対策へ広がるかにも注目したいところです。
今後の成長性
デジタルアーツは、高い市場シェアを持つ既存製品と、新しいセキュリティ市場への展開を組み合わせられる点が強みです。
「i-FILTER」「m-FILTER」で築いた顧客基盤を維持しながら、クラウドサービス、ゼロトラスト、認証、データ保護、AIセキュリティなどへ事業領域を広げています。
さらに、GIGAスクール第2期による公共向け需要も契約高の拡大につながっています。2026年3月期に契約高が57.1%増加した後、2027年3月期第1四半期も51.7%増加しており、契約高の拡大が継続していることは重要なポイントです。
今後は、こうした契約の積み上げが実際の売上・利益へどこまでつながるかに注目する必要があります。
また、公共分野だけでなく企業向け契約も増加しているため、GIGAスクール需要が一巡した後も成長を維持できるかが重要になります。
投資するうえでの注目ポイント
デジタルアーツへ投資する際は、売上高や営業利益だけでなく、契約高とその中身を確認することが重要です。
特に、クラウドサービス系製品の契約がどの程度増加しているのか、公共向けだけでなく企業向けでも契約を拡大できているのかを確認したいところです。
また、GIGAスクール第2期による需要は大きな追い風ですが、教育分野の大型案件に依存しすぎると、案件の反動が業績へ影響する可能性があります。そのため、GIGAスクールによる成長を企業向けや新しいセキュリティ製品の成長へつなげられるかが重要になります。
さらに、Z-FILTERなどの新製品がどこまで普及するかも注目ポイントです。既存の「i-FILTER」「m-FILTER」が高い市場シェアを持つだけに、次の成長の柱をどのように育てるのかが、今後の企業価値を考えるうえで重要になるでしょう。
まとめ
デジタルアーツ(2326)は、「i-FILTER」「m-FILTER」を中心に高い市場シェアを持つ国産の情報セキュリティ企業です。
Webフィルタリングやメールセキュリティで築いた技術力と顧客基盤を強みに、クラウド、ゼロトラスト、認証、データ保護、AIセキュリティなどへ事業領域を広げています。
業績面では、2026年3月期に契約高が57.1%増加し、2027年3月期第1四半期も契約高が51.7%増加しました。GIGAスクール第2期による公共向け需要に加えて、企業向けやクラウド型サービスの契約も拡大していることが、今後の成長を考えるうえで重要です。
一方で、GIGAスクールの大型案件による成長が一巡した後も、企業向け需要やZ-FILTERなどの新製品で成長を維持できるかには注目する必要があります。
今後は、既存の「i-FILTER」「m-FILTER」で築いた強固な顧客基盤を、ゼロトラスト・クラウド・AIセキュリティなどの新しい市場へどこまで広げられるかが、デジタルアーツの企業価値を考えるうえで重要なポイントになるでしょう。
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本記事は投資判断を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。
