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【2026年3月期決算】デジタルアーツ(2326)は契約高57%増!クラウド移行とゼロトラスト戦略が本格化

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デジタルアーツ(2326)の2026年3月期決算は、売上高・利益ともに過去最高を更新する好決算となりました。

一方で、売上高成長率は前年比8.5%増に留まったことで、市場では「成長鈍化」と見る向きもありそうです。しかし決算資料を詳しく見ると、実態はむしろ逆です。

今回の決算で最も重要なのは、契約高が前年比57.1%増まで急拡大している点にあります。背景には、GIGAスクール第2期による大型案件獲得に加え、クラウド型ビジネスへの移行加速があります。

さらに、ゼロトラスト関連の新製品「Z-FILTER」も本格始動しており、デジタルアーツは従来のWebフィルタリング企業から総合セキュリティ企業へ進化しつつあります。

この記事で分かること
  • デジタルアーツの2026年3月期決算内容
  • 契約高57%増の背景
  • GIGAスクール第2期の影響
  • ゼロトラスト戦略の成長性
  • 今後の株価と投資判断ポイント
まずは事業内容を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
デジタルアーツ(2326)は何の会社?「i-FILTER」とゼロトラスト戦略をわかりやすく解説
デジタルアーツ(2326)は何の会社?「i-FILTER」とゼロトラスト戦略をわかりやすく解説
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2026年3月期決算

まずは決算内容を確認します。

項目2025年3月期2026年3月期前年比
売上高99.8億円108.3億円+8.5%
営業利益45.5億円47.9億円+5.1%
経常利益45.6億円48.4億円+6.1%
純利益31.8億円34.2億円+7.7%

売上・利益ともに過去最高を更新しました。特に注目したいのは営業利益率です。2026年3月期の営業利益率は44.2%となっており、国内SaaS・セキュリティ企業の中でも極めて高い水準を維持しています。

もっとも、前期の45.7%からはやや低下しました。

ただし、これは収益力悪化ではありません。会社側は決算資料の中で、人材投資や開発投資、AI活用強化などの成長投資を進めたと説明しています。つまり、将来成長に向けた先行投資が利益率に影響した形です。

今回の決算で最重要なのは「契約高」

今回の決算で最も重要なのは売上高ではなく、契約高です。

項目2025年3月期2026年3月期前年比
契約高105.7億円166.0億円+57.1%

契約高は前年比57.1%増という非常に強い伸びとなりました。

一方、売上高成長率は8.5%増に留まっています。この数字だけを見ると、「受注は増えているのに売上化できていない」と感じる投資家もいるかもしれません。

しかし、ここにはクラウド型ビジネス特有の会計構造があります。

従来のオンプレミス型製品では、契約時に売上を一括計上していました。一方、現在主流となっているクラウド型サービスでは、契約期間に応じて月次で売上計上されます。

つまり現在のデジタルアーツは、

  • 契約は先に積み上がる
  • 売上は後から積み上がる

というストック型モデルへ移行している段階です。

これは短期的には売上成長率を押し下げる要因になりますが、中長期では安定収益化につながる可能性があります。

実際、会社側も決算資料内で、GIGAスクール第2期案件はクラウドサービス型比率が高いため、契約高が先行して拡大していると説明しています。

GIGAスクール第2期が業績を大きく牽引

今回の成長を最も牽引したのは公共向け市場です。

項目2025年3月期2026年3月期前年比
公共向け契約高51.4億円106.3億円+106.7%
公共向け売上高47.8億円52.5億円+9.8%

特にGIGAスクール第2期案件が大きく寄与しました。

デジタルアーツは「i-FILTER@Cloud GIGAスクール版」において、

  • 利用状況可視化
  • 見守りログ
  • ダッシュボード機能

などを強化しています。さらにISMAP取得も進めており、教育・公共分野で競争優位性を高めています。

加えて、次世代校務DXや自治体セキュリティ強靭化案件にも展開しており、単なる一時的特需で終わる構図ではなくなりつつあります。

教育DXや自治体DXは今後も国策テーマとして継続性が期待されるため、公共向け市場は中期成長ドライバーになりそうです。

Z-FILTERがゼロトラスト市場への切り札に

今回もう一つ注目されたのが、新製品「Z-FILTER」です。

2025年11月から正式販売を開始し、すでに案件積み上げが進んでいます。

Z-FILTERは、認証・アクセス制御・ホワイト運用を統合したゼロトラストセキュリティ製品です。

現在の企業IT市場では、

  • ゼロトラスト
  • SASE
  • ZTNA

といった分野が急拡大しています。

つまりデジタルアーツは、従来のWebフィルタリング企業から、企業全体のセキュリティ基盤を担う企業へ進化しようとしている段階に入っています。

特に同社の強みである「ホワイト運用」は、AI時代とも相性が良い技術です。

会社側は決算資料の中で、生成AI普及による情報漏えいリスクやAI悪用攻撃への対策需要拡大にも言及しています。

単なる従来型セキュリティではなく、

  • AIガバナンス
  • 通信可視化
  • AI制御

まで踏み込もうとしている点は、今後の成長性を考える上で重要でしょう。

キャッシュフローは極めて強い

デジタルアーツはキャッシュ創出力も非常に強い企業です。

項目2025年3月期2026年3月期
営業CF28.1億円83.8億円
現金及び預金179.5億円230.8億円

営業キャッシュフローは前期比で大幅増加となりました。

背景には前受金増加があります。これは、クラウド型契約で先に契約金を受け取っていることを意味します。

一方で、自己資本比率は76.6%から66.1%へ低下しました。

ただし、これは財務悪化ではありません。前受金増加によって負債側が膨らんだ影響が大きく、実態としてはサブスク型ビジネス拡大による正常な変化と考えられます。

むしろ230億円超の現金を保有している点を見ると、財務基盤はかなり強固です。

来期も二桁成長を計画

会社側は2027年3月期についても増収増益を見込んでいます。

項目2027年3月期予想前年比
売上高120億円+10.8%
営業利益54億円+12.7%
純利益37.7億円+10.0%

来期は、

  • Z-FILTER拡販
  • AIセキュリティ
  • 公共DX
  • 次世代校務DX

などを成長ドライバーとして拡大を狙っています。

また、AIを社内業務にも積極活用しており、営業・開発・サポート部門の効率化も進める方針です。

投資判断のポイント

デジタルアーツは現在、

  • 高利益率
  • ストック型収益
  • サイバーセキュリティ
  • 教育DX
  • ゼロトラスト
  • AI関連

という強力なテーマを複数保有しています。

特に今回の決算では、「クラウド型セキュリティ企業への転換」がかなり明確になりました。

短期的にはPERの高さから株価変動も大きくなりやすい銘柄ですが、中長期では成長期待が続きやすいタイプの企業と言えそうです。

今後は、

  • Z-FILTERの拡販進捗
  • GIGA依存からの脱却
  • AIセキュリティ領域拡大

が重要な注目ポイントになるでしょう。

まとめ

デジタルアーツの2026年3月期決算は、表面的な売上成長率以上に強い内容でした。

特に重要なのは、契約高57.1%増という数字です。これはクラウド型ビジネスへの移行が本格化し、将来売上の積み上がりが進んでいることを示しています。

さらに、

  • GIGAスクール第2期
  • ゼロトラスト戦略
  • AIセキュリティ需要

という成長テーマも揃っており、中長期では依然として注目度の高い銘柄と言えそうです。

今後は「Z-FILTER」がどこまで成長ドライバー化するかが、企業価値拡大の鍵になりそうです。

本記事は投資判断を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

デジタルアーツの事業内容は下記の記事で解説しています。
デジタルアーツ(2326)は何の会社?「i-FILTER」とゼロトラスト戦略をわかりやすく解説
デジタルアーツ(2326)は何の会社?「i-FILTER」とゼロトラスト戦略をわかりやすく解説
ABOUT ME
双樹
双樹
保全士・制御系エンジニア
FIREを目指して株式投資に挑戦し、学びをブログで発信中。

学生時代に取得した機械保全技能検定と第二種電気工事士を活かし、リーマンショック期に保全職として就職。
アベノミクス期に装置メーカーへ転職し制御設計を経験。
コロナ禍では工場勤務に転職し機械や設備の保守・点検やシステム導入に携わっています。

資格
●機械保全技能検定(電気系保全作業)
●第二種電気工事士
●エネルギー管理士
●2級ボイラー技士
●乙種第4類危険物取扱者
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