【東京エレクトロン(8035)】AI投資で利益成長は続く?|装置売上と利益率、分割後の配当
東京エレクトロンの2027年3月期中間期は、営業利益が67.2%増えました。第2四半期単独でも売上と利益率が改善しています。今回示された通期計画の前提と、5分割後にそろえた配当額を確認します。
AI向け装置需要が増収と利益率改善につながる
AI用途の半導体向け設備投資の拡大が、装置売上と利益率の両方に表れています。 中間期の売上高は1兆6,674億55百万円、営業利益は5,067億76百万円です。累計営業利益率は当方計算で約25.7%から約30.4%に改善しました。
説明会資料4ページの単四半期比較でも、売上総利益の伸びが販管費の増加を上回っています。
| 第2四半期単独(7〜9月) | 当期 | 前年同期 |
|---|---|---|
| 売上高(億円・資料表示) | 9,350 | 6,300 |
| 売上総利益率 | 47.8% | 45.2% |
| 営業利益(億円・資料表示) | 2,953 | 1,584 |
| 営業利益率 | 31.6% | 25.1% |
当期第2四半期は、前の第1四半期と比べても売上高が27.7%、営業利益が39.7%増えました。販管費は増えていますが、売上総利益率の上昇と売上拡大がそれを吸収しています。単に前年の比較水準が低いだけでなく、直前四半期からの改善も確認できる内容です。
ただし、装置の売上構成や顧客投資の時期で利益率は変わります。第2四半期の31.6%を毎四半期の固定的な水準とみなさず、会社の下期計画と照らすことが必要でしょう。
| 項目(百万円) | 当期 | 前年同期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,667,455 | 1,179,668 | 41.3% |
| 営業利益 | 506,776 | 303,153 | 67.2% |
| 経常利益 | 514,401 | 306,896 | 67.6% |
| 親会社株主に帰属する純利益 | 376,929 | 241,626 | 56.0% |
売上総利益率が改善しても、販管費の増え方によって営業利益の伸びは変わります。この関係を読むための基礎用語を確認する補助として、ファイ単の案内をご覧ください。収録内容や利用条件はリンク先でご確認ください。
通期計画と配当の見方
今回、これまで未開示としていた通期業績予想を公表しました。「既存の通期数値からの上方修正」とは区別が必要です。営業利益は1兆1,690億円を見込み、下期に必要な利益は6,622億24百万円、必要営業利益率は約32.6%となります。上期累計の約30.4%を上回るため、売上拡大に加え採算維持・改善も求められる計画です。
| 項目(百万円) | 通期会社予想 | 累計実績 | 通期進捗(当方計算) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,700,000 | 1,667,455 | 45.1% |
| 営業利益 | 1,169,000 | 506,776 | 43.4% |
| 経常利益 | 1,179,000 | 514,401 | 43.6% |
| 親会社株主に帰属する純利益 | 865,000 | 376,929 | 43.6% |
会社予想は短信発表時点の計画であり、将来の実績を保証するものではありません。
2026年10月1日に1株を5株へ分割しています。短信の中間415円は分割前で、分割後換算では83円です。期末108円予想は分割後の数字なので、同じ基準の年間予想は191円になります。前年628円は分割後換算125.60円で、今期は65.40円増です。配当方針は当期純利益に対する配当性向50%を目処とし、一定の条件付きで年間10円を下回らない基本方針です。
| 1株配当(円) | 前期実績 | 当期実績・予想 |
|---|---|---|
| 中間 | 264 | 415 |
| 期末 | 364 | 108 |
| 年間 | 628 | ― |
配当表は短信の記載額です。当期の期末と年間は予想を含みます。株式分割前後が混在する欄は、本文の換算説明と合わせてご確認ください。
次回に確かめたい変化
営業CFは4,699億34百万円のプラスでした。前受金が増える一方で売上債権・契約資産も増加しており、装置売上と入出金の時期は一致しません。次回は、AI向け顧客の設備投資、売上総利益率、下期に必要な約32.6%の営業利益率へ近づくかを確認します。需要の集中や顧客の投資延期は、計画の見方が変わる材料となります。
AI投資の強さに加え、顧客投資が延期された場合の利益率への影響も押さえる必要があります。銘柄選びとリスク管理の基本を体系的に学びたい方は、無料体験の内容・開催条件をご確認ください。
まとめ
AI向け装置需要が売上増と利益率改善につながり、単四半期でも伸びました。一方、今回公表した通期計画には上期以上の下期採算が必要です。配当は5分割後換算の年間191円でそろえ、利益成長と顧客投資の継続を確認したいところです。
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