【大塚商会(4768)】営業利益11%増で4年連続最高益!AI・DX需要とストック収益拡大が追い風
大塚商会(4768)は2026年4月30日に2026年12月期第1四半期決算を発表しました。
売上高は前年同期比9.3%増、営業利益は同11.0%増となり、売上高・営業利益・経常利益・四半期純利益のすべてで第1四半期として4年連続の過去最高を更新しました。企業のDX投資やAI活用、セキュリティ対策への需要が底堅く推移したことに加え、主力のシステムインテグレーション事業と、ストック型収益である「たのめーる」「たよれーる」がともに成長し、好業績につながっています。
今回の決算で特に注目したいのは、単なる増収増益ではない点です。会社は2026年度のスローガンに「お客様に寄り添い、AIとセキュリティでお客様と共に成長する」を掲げ、自社でもAIを営業活動へ活用するとともに、中堅・中小企業向けにAIソリューションやDX提案を強化しています。さらに、「AIで拡がる!まるごとDX」をテーマとした実践ソリューションフェアを開催するなど、AIとDXを成長戦略の中心に据えていることが今回の決算からも読み取れます。
一方で、通期業績予想は据え置かれており、会社は物価上昇や米国の通商政策、中東情勢など先行きの不透明要因にも言及しています。今後はAI・DX需要が年間を通じて堅調に推移するかどうかが、業績を左右する重要なポイントになりそうです。
この記事では、大塚商会の2026年12月期第1四半期決算の内容や株価が評価された理由、AI・DX需要が業績を押し上げた背景、今後の注目ポイントについて分かりやすく解説します。
営業利益11%増!2026年12月期第1四半期決算を解説
大塚商会の2026年12月期第1四半期決算は、企業のDX投資やAI活用需要を追い風に、売上高・各利益とも第1四半期として4年連続の過去最高を更新する好決算となりました。企業では人手不足への対応や生産性向上、コスト削減を目的としたIT投資が引き続き堅調に推移しており、大塚商会はAIやセキュリティを組み合わせた提案を強化したことで、その需要を着実に取り込んでいます。
| 項目 | 2026年12月期第1四半期 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,447億円 | +9.3% |
| 営業利益 | 235億円 | +11.0% |
| 経常利益 | 243億円 | +11.3% |
| 四半期純利益 | 166億円 | +15.2% |
売上高は前年同期比9.3%増の3,447億円、営業利益は同11.0%増の235億円となりました。販売費や一般管理費は増加したものの、売上総利益の増加がそれを上回り、営業利益・経常利益・四半期純利益はいずれも前年を上回っています。会社は、堅調なIT投資需要を背景に、AIやDXを軸とした提案活動が業績拡大につながったと説明しており、売上高・各利益は第1四半期として4年連続の過去最高を更新しました。
パッケージソフト好調でシステムインテグレーション事業が成長
今回の決算で最も業績を押し上げたのが、主力のシステムインテグレーション事業です。
売上高は2,350億円(前年同期比9.9%増)となり、特にパッケージソフトウェアが高い伸びを示しました。企業では、人手不足への対応や業務効率化、生産性向上を目的としたDX投資が継続しており、システム設計・構築からネットワーク構築まで一括して提供できる同社の強みが発揮されています。
また、大塚商会は2026年度のスローガンとして「お客様に寄り添い、AIとセキュリティでお客様と共に成長する」を掲げています。営業活動ではAIが営業プロセスを支援し、生産性向上や提案力強化を進めるとともに、自社で培ったDX推進のノウハウを活用し、ワークフロー改革やセキュリティ対策など幅広い提案を実施しました。さらに、中堅・中小企業でも導入しやすいAIソリューションを提案するなど、AIを活用したオフィス全体のDX支援を強化しています。
「たのめーる」「たよれーる」がストック収益を拡大
サービス&サポート事業も堅調な成長を続けました。
売上高は1,096億円(前年同期比8.0%増)となり、オフィス用品通販の「たのめーる」や、保守・サポートサービスの「たよれーる」が引き続き業績を支えています。これらは継続利用によるストック型ビジネスであり、安定した収益基盤として同社の成長を下支えしています。
また、会社は「AIで拡がる!まるごとDX」をテーマに実践ソリューションフェアを開催し、AI活用やデータ基盤整備、ネットワーク・セキュリティ強化など幅広いソリューションを提案しました。システム導入だけでなく、保守や運用、オフィス用品までワンストップで提供できる体制は、競合との差別化につながる強みといえるでしょう。
通期業績予想・配当予想は据え置き
会社は2026年12月期の通期業績予想を据え置きました。
| 項目 | 通期会社予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1兆3,110億円 | △0.9% |
| 営業利益 | 900億円 | +0.1% |
| 年間配当 | 95円 | 5円増配予定 |
第1四半期は好調なスタートとなりましたが、会社は米国の通商政策や中東情勢、物価上昇、メモリー供給不足など先行きの不透明要因を考慮し、現時点では通期予想を変更していません。一方で、生産性向上や人手不足対策を目的としたDX投資やAI活用への需要は引き続き底堅いと見込んでおり、中堅・中小企業向けAIソリューションやセキュリティ提案を強化する方針を示しています。年間配当予想は95円で、前期比5円増配の計画を維持しました。
今回の決算は、好業績に加えて、会社がAIとDXを中長期的な成長戦略の中心に据えていることを改めて示した内容となりました。今後は企業のIT投資がどこまで継続するか、そしてAI・セキュリティ関連の提案をどこまで業績拡大につなげられるかが、次回以降の決算でも重要な注目ポイントとなるでしょう。
株価上昇の理由は?AI・DX需要とストック収益拡大を分析
大塚商会の株価は、第1四半期決算で営業利益が前年同期比11.0%増となり、売上高・各利益が第1四半期として4年連続の過去最高を更新したことが評価されました。
ただし、市場が注目したのは業績だけではありません。企業のDX投資が引き続き堅調だったことに加え、会社がAIやセキュリティを成長戦略の中心に据え、中堅・中小企業向けのAIソリューション提案を強化していることも好材料となりました。また、「たのめーる」「たよれーる」を中心としたストック型ビジネスが安定して成長していることも、将来の収益拡大への期待につながっています。
ここでは、株価が評価された理由を詳しく見ていきましょう。
企業のDX投資が底堅く推移
今回の決算で最も業績を押し上げた要因の一つが、企業のDX投資需要です。
会社によると、人手不足への対応や生産性向上、コスト削減を目的としたIT投資は引き続き高い水準で推移しています。特に、中堅・中小企業でもデジタル化への取り組みが進んでおり、情報システムの更新や業務効率化への投資が堅調でした。こうした市場環境を背景に、大塚商会はシステム構築から運用・保守まで一貫して提供する強みを生かし、幅広い需要を取り込んでいます。
市場では、一時的な特需ではなく、DX投資が継続していることが確認できた点が評価されたと考えられます。
AI・セキュリティ戦略が成長期待を高めた
今回の決算では、会社のAI戦略も注目を集めました。
大塚商会は2026年度のスローガンとして「お客様に寄り添い、AIとセキュリティでお客様と共に成長する」を掲げています。営業活動ではAIを活用して提案力や営業効率を高めるほか、自社のDX推進で培ったノウハウを活用し、ワークフロー改革やセキュリティ対策を含めた提案を強化しています。さらに、中堅・中小企業でも導入しやすいAIソリューションを提供し、DX推進を支援する体制を整えています。
AI関連銘柄として注目される企業ほどではないものの、AIを実際の企業活動へ展開し、収益につなげている点は投資家から前向きに評価されたといえるでしょう。
システムインテグレーション事業が業績をけん引
業績面では、主力のシステムインテグレーション事業が好調でした。
売上高は2,350億円(前年同期比9.9%増)となり、特にパッケージソフトウェアが高い伸びを示しています。企業のDX投資拡大を背景に、システム設計・構築からネットワーク整備までトータルで提供できる強みが発揮されました。
また、単なるハードウェア販売ではなく、ソフトウェアやクラウドサービスを組み合わせた付加価値の高い提案が増えていることも、利益率の改善につながっています。
「たのめーる」「たよれーる」のストック収益が安定成長
市場が評価したもう一つのポイントが、ストック型ビジネスの成長です。
サービス&サポート事業の売上高は1,096億円(前年同期比8.0%増)となりました。「たのめーる」によるオフィス用品通販や、「たよれーる」による保守・サポートサービスは継続利用が前提となるため、景気変動の影響を受けにくく、安定した収益を生み出します。
システム導入後も保守やサポートを継続して提供することで顧客との長期的な関係を築けるため、フロー型収益だけでなくストック型収益も積み上がる収益構造は、大塚商会の大きな強みといえるでしょう。
好決算でも通期予想据え置きは慎重姿勢を示した
一方で、会社は通期業績予想を据え置いています。
背景には、米国の通商政策や中東情勢、物価上昇、メモリー供給不足など、事業環境の不透明感があります。会社はDX投資やAI需要が底堅く推移すると見込む一方で、外部環境の変化を慎重に見極める姿勢を示しました。
そのため、市場では「慎重な会社計画であれば、今後の業績進捗次第では上方修正の可能性もある」との期待も生まれています。
株価上昇はAI・DX需要と安定収益を市場が評価した結果
今回の株価上昇は、営業利益11.0%増という数字だけが理由ではありません。
企業のDX投資が底堅く推移していることに加え、AIやセキュリティを軸とした提案力の強化、システムインテグレーション事業の成長、そして「たのめーる」「たよれーる」を中心としたストック収益の拡大が総合的に評価された結果と考えられます。
特に、売上高・各利益が第1四半期として4年連続で過去最高を更新したことは、大塚商会の事業基盤の強さを示しています。通期予想は据え置かれたものの、今後も企業のAI・DX投資が継続すれば、さらなる業績拡大や上方修正への期待が高まる可能性がありそうです。
今後の注目ポイントは?AI・DX需要とストックビジネスが成長のカギ
今回の決算では、AI・DX需要を背景に第1四半期として4年連続の過去最高業績を更新しました。一方で、会社は通期業績予想を据え置いており、外部環境の変化には慎重な姿勢を示しています。
そのため、今後は第1四半期の好調な流れを年間を通じて維持できるかどうかが最大の注目ポイントです。AI活用やDX投資の継続性に加え、ストック型ビジネスの成長や利益率の改善が、中長期的な企業価値を左右すると考えられます。
ここでは、今後の業績を左右するポイントを見ていきましょう。
AI・DX投資が今後も続くか
今後の業績を考えるうえで最も重要なのが、企業のAI・DX投資が継続するかどうかです。
会社は、人手不足や生産性向上、コスト削減を目的としたIT投資は引き続き底堅く推移すると見ています。さらに、中堅・中小企業でもAIの導入や業務のデジタル化への関心が高まっており、AIソリューションやセキュリティ対策への需要拡大を見込んでいます。
AIは一時的なブームではなく、企業活動に欠かせないインフラになりつつあります。こうした流れが続けば、大塚商会にとっても継続的な追い風となるでしょう。
ストック型ビジネスの拡大で安定成長できるか
大塚商会の強みは、システム販売だけに依存していないことです。
「たのめーる」や「たよれーる」を中心としたサービス&サポート事業は、契約や継続利用によって収益を積み上げるストック型ビジネスです。システム導入後も保守や運用支援、オフィス用品の供給などを継続することで、安定した収益基盤を構築しています。
今後も契約件数や利用率が伸びれば、景気変動の影響を受けにくい収益構造がさらに強化されることが期待されます。
AI・セキュリティ提案で付加価値を高められるか
会社は2026年度、「AIとセキュリティ」を重点テーマとして掲げています。
営業活動ではAIを活用した提案力の向上を進めるほか、自社のDX推進で培ったノウハウを生かし、業務改善やセキュリティ強化まで含めた提案を行っています。また、「AIで拡がる!まるごとDX」をテーマに実践ソリューションフェアを開催するなど、AIを活用した新たな需要の取り込みにも力を入れています。
今後は、こうした付加価値の高い提案によって顧客単価や契約件数をどこまで伸ばせるかが、利益成長の重要なポイントになりそうです。
外部環境の変化には注意が必要
一方で、今後の業績には注意すべき点もあります。
会社は、米国の通商政策や中東情勢、物価上昇に加え、メモリー供給不足などをリスク要因として挙げています。これらの影響が長期化すれば、企業の設備投資やIT投資が慎重になる可能性もあります。
ただし、業務効率化や人手不足への対応は多くの企業にとって重要な課題であり、DXやセキュリティへの投資は優先順位が高い分野です。そのため、短期的な景気変動があっても、IT投資需要は比較的底堅く推移する可能性があります。
通期計画を上回る業績となるかに注目
会社は今回、第1四半期で過去最高業績を更新したものの、通期業績予想は据え置きました。
そのため、今後の決算では売上や利益だけでなく、システムインテグレーション事業の受注動向、「たのめーる」「たよれーる」の成長率、AI・DX関連ソリューションの販売状況などが重要な確認ポイントになります。
第1四半期は順調なスタートとなっただけに、今後も企業のIT投資が想定以上に堅調に推移すれば、通期計画の上振れや将来的な業績予想の見直しにつながる可能性があります。次回以降の決算では、AI・DX需要をどこまで業績へ結び付けられるかが、大塚商会の企業価値を左右する大きな注目点となるでしょう。
まとめ
大塚商会の2026年12月期第1四半期決算は、売上高9.3%増、営業利益11.0%増と好調な内容となり、売上高・営業利益・経常利益・四半期純利益のすべてで第1四半期として4年連続の過去最高を更新しました。企業のDX投資やAI活用、セキュリティ対策への需要を着実に取り込み、システムインテグレーション事業とサービス&サポート事業がともに成長したことが好業績につながっています。
今回の決算で特に評価されたのは、単なる増収増益ではありません。会社は「お客様に寄り添い、AIとセキュリティでお客様と共に成長する」を2026年度のスローガンに掲げ、自社でAIを活用した営業活動を進めるとともに、中堅・中小企業向けのAIソリューションやDX支援を強化しています。また、「たのめーる」や「たよれーる」といったストック型ビジネスも堅調に拡大しており、安定した収益基盤を持つことも大きな強みといえるでしょう。
一方で、会社は通期業績予想を据え置いています。米国の通商政策や中東情勢、物価上昇、メモリー供給不足など、不透明な外部環境を考慮した慎重な見通しを示しました。しかし、人手不足や業務効率化を背景としたDX投資やAI活用への需要は引き続き底堅いと見込んでおり、事業環境そのものは良好と考えられます。
今後の注目ポイントは、AI・DX関連ソリューションの販売拡大や、システムインテグレーション事業の受注動向、「たのめーる」「たよれーる」を中心としたストック型ビジネスの成長です。第1四半期は順調なスタートとなっただけに、この勢いを維持できれば、通期計画の達成や将来的な上方修正への期待も高まるでしょう。次回以降の決算では、AI・DX需要をどこまで業績へ結び付けられるかが、大塚商会の企業価値を左右する重要なポイントとなりそうです。
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