【FUJI(6134)】AIサーバー需要で受注残903億円|営業利益192%増
FUJI(6134)の2027年3月期第1四半期は、売上高606.0億円、営業利益152.1億円となり、営業利益は前年同期比192.6%増加しました。AIサーバーや通信インフラ向けの設備需要が拡大し、受注残高も903.2億円まで積み上がっています。足元の利益だけでなく、先行指標である受注も強い決算です。

売上高45.9%増、営業利益192.6%増!2027年3月期第1四半期決算を解説
| 項目 | 前年同期 | 2027年3月期1Q | 前年同期比 |
| 売上高 | 415.2億円 | 606.0億円 | +45.9% |
| 営業利益 | 52.0億円 | 152.1億円 | +192.6% |
| 経常利益 | 56.3億円 | 158.8億円 | +182.0% |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 56.8億円 | 126.2億円 | +122.1% |
| 営業利益率 | 12.5% | 25.1% | +12.6ポイント |
売上高の増加を大幅に上回る利益成長となり、営業利益率は25.1%へ上昇しました。売上総利益率の改善に対して販管費の増加が限定的だったため、増収効果が営業利益へ強く表れています。
純利益には投資有価証券売却益20.5億円が含まれます。それでも本業の営業利益が約3倍になっており、好決算の中心は一過性利益ではありません。
AIサーバー向け実装機が成長をけん引
主力のロボットソリューション事業は、売上高586.2億円で52.5%増、営業利益165.1億円で167.2%増でした。タイやベトナムではAIサーバーとスマートフォン向け、北米では通信インフラと車載向けの設備需要が伸びています。
電子部品装着機「NXTR」は、自動化や高密度実装への対応が評価されました。AIサーバーには多数の高性能電子部品が搭載されるため、半導体そのものだけでなく、基板へ部品を実装する製造装置にも投資需要が波及しています。
一方、マシンツール事業は自動車向け需要が弱く、売上高13.5億円、営業損失1.8億円でした。全社業績はロボットソリューションへ大きく依存しているため、事業間の温度差には注意が必要です。
| セグメント | 売上高 | 前年同期比 | 営業損益 |
| ロボットソリューション | 586.2億円 | +52.5% | 165.1億円 |
| マシンツール | 13.5億円 | -48.6% | -1.8億円 |
| その他 | 6.2億円 | +40.4% | 0.2億円 |
受注残高は903億円へ拡大
第1四半期の受注高は857.8億円で、前年同期の436.4億円から約2倍になりました。受注残高は前年同期末の404.7億円から903.2億円へ増え、前期末比でも38.7%増加しています。
特にロボットソリューションの受注残高は858.8億円で、全体の95%を占めます。受注残は将来の売上を保証するものではありませんが、AI関連設備投資が第1四半期だけの特需ではない可能性を示す重要な材料です。
地域別では、タイの売上高が約7倍、北米が約2.6倍となりました。需要の急拡大に対して部材調達と生産能力が追いつくかが、今後の売上計上時期を左右します。
通期営業利益予想を600億円へ上方修正
| 項目 | 修正後通期予想 | 前期比 | 1Q進捗率 |
| 売上高 | 2,440億円 | +35.1% | 24.8% |
| 営業利益 | 600億円 | +104.9% | 25.4% |
| 経常利益 | 611億円 | +95.3% | 26.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 440億円 | +179.7% | 28.7% |
会社は第1四半期の好調を受けて通期予想を引き上げました。利益進捗率は25%を上回り、修正後計画に対して順調です。通期営業利益率は24.6%を見込んでおり、第1四半期の高収益をおおむね維持する前提となっています。
年間配当は190円を維持
| 年度 | 中間配当 | 期末配当 | 年間配当 |
| 2026年3月期実績 | 40円 | 50円 | 90円 |
| 2027年3月期予想 | 95円 | 95円 | 190円 |
年間配当は前期の90円から190円へ大幅に増える予想で、今回の決算では変更されていません。業績拡大を株主還元へ反映する一方、AI設備投資には循環性があるため、現在の利益と配当を恒久的な水準として見るのは慎重さが必要です。
今後の注目ポイント
受注残の売上転化とAI投資の持続性を確認
自己資本比率は83.4%、現金及び預金は628.4億円で、財務基盤は非常に強固です。在庫は製品・仕掛品・原材料の合計で692.6億円となり、前期末から増加しました。急増する受注への対応と考えられますが、需要変動時には在庫調整リスクになります。
今後はAIサーバー関連受注の継続、受注残の売上転化、部材の安定調達、マシンツール事業の赤字改善を確認する必要があります。
まとめ
FUJIの第1四半期は、営業利益192.6%増、営業利益率25.1%となる好決算でした。AIサーバーや通信インフラ向け設備需要が拡大し、受注残高も903.2億円へ増えています。
会社は通期営業利益を600億円へ上方修正し、年間配当190円を予定しています。受注・売上・利益がそろって伸びる一方、ロボット事業への集中とAI設備投資の循環には注意が必要です。
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