【マルマエ(6264)】AI需要で半導体製造装置市場が拡大!営業利益84%増の理由を徹底分析
マルマエ(6264)は、2026年8月期第3四半期決算で売上高92.9%増、営業利益84.1%増、純利益159.7%増と大幅な増収増益を達成しました。AI向け半導体需要の拡大を背景に、半導体メーカーによる設備投資が本格的に回復し、四半期ベースの受注額・売上高は過去最高を更新しています。
特に2026年に入ってからは、DRAM向け設備投資の急拡大に加え、NAND向け投資も動き始めました。さらに、中国市場向け需要やOLED向け設備投資も回復しており、半導体関連市場全体が追い風となっています。
この記事では、2026年8月期第3四半期決算の内容をもとに、営業利益84%増となった理由やセグメント別の業績、今後の注目ポイントについて詳しく解説します。
2026年8月期第3四半期決算の概要
マルマエの2026年8月期第3四半期決算は、半導体製造装置市場の回復を背景に、売上・利益ともに大幅な成長を遂げました。
売上高は140億2,200万円(前年同期比92.9%増)、営業利益は26億4,400万円(同84.1%増)、経常利益は24億6,000万円(同85.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は24億3,100万円(同159.7%増)となっています。営業利益だけでなく純利益も大きく伸びており、利益成長が際立つ決算となりました。
| 項目 | 2026年8月期3Q | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 140.2億円 | +92.9% |
| 営業利益 | 26.4億円 | +84.1% |
| 経常利益 | 24.6億円 | +85.7% |
| 四半期純利益 | 24.3億円 | +159.7% |
今回の決算を支えた最大の要因は、世界的な半導体設備投資の回復です。従来から堅調だった先端ロジックファウンドリ向け投資に加え、2026年に入ってDRAM向け設備投資が急拡大しました。さらに、NAND向け投資も再開され、中国市場向け需要も引き続き堅調に推移しています。
加えて、FPD分野では中国を中心にOLED向け設備投資が回復しており、半導体・FPDの両分野で受注環境が改善しました。マルマエはこの追い風を取り込み、四半期として受注額・売上高ともに過去最高を更新しています。
営業利益84%増となった理由
今回の好決算は、単に半導体需要が回復しただけではありません。複数の追い風が重なったことで、売上・利益ともに大きく拡大しました。
まず、主力の精密部品事業では、半導体工場の高稼働が続いたことに加え、半導体製造装置市場の回復によって受注が急拡大しました。その結果、半導体分野の受注額・売上高は四半期として過去最高を更新しています。また、FPD分野でもOLED向け売上が急回復し、事業全体の成長を支えました。
次に、2025年にグループ入りしたKMACを中心とする機能材料事業も業績拡大に貢献しました。IT器材分野ではメモリ向け需要が好調に推移し、半導体装置部材分野では顧客在庫の調整終了後に受注が急増しています。さらに、基礎素材分野では電解コンデンサ用材料やHDD用材料、小口素材販売も堅調に推移し、連結業績を押し上げました。
一方で、人員増加や材料購入量の増加に伴い労務費や材料費は増加しました。しかし、生産設備の減価償却方法を定率法から定額法へ変更したことで減価償却費が減少し、営業利益・経常利益・税引前利益はそれぞれ108百万円押し上げられています。このようなコスト改善も、利益拡大に寄与した要因の一つです。
セグメント別の業績
セグメント別では、精密部品事業・機能材料事業ともに好調でした。
精密部品事業は、半導体製造装置市場の回復を背景に、売上高は63億5,300万円、セグメント利益は14億3,000万円となりました。半導体向け受注が過去最高を更新したほか、FPD分野でもOLED向け需要が回復し、前年を上回る業績を達成しています。
機能材料事業では、KMACが成長をけん引しました。売上高は76億6,800万円、セグメント利益は12億3,100万円となり、IT器材、半導体装置部材、基礎素材の各分野が堅調に推移しています。受注拡大に対応するため、生産体制の強化も進められており、今後の成長にも期待が高まります。
このように、精密部品事業と機能材料事業の両輪が成長したことで、マルマエは半導体市場の回復を確実に業績へ取り込み、力強い決算を実現しました。
通期業績予想
マルマエは、2026年8月期の通期業績予想を据え置きました。
第3四半期までの業績は好調に推移していますが、会社側は今後の市場環境を慎重に見極める姿勢を維持しています。半導体市場ではAI関連を中心に設備投資が活発化している一方で、地政学リスクや為替動向など不透明な要素も残るため、現時点では期初予想を変更していません。
| 項目 | 2026年8月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 200億円 | +47.2% |
| 営業利益 | 41億円 | +45.9% |
| 経常利益 | 39億円 | +44.7% |
| 当期純利益 | 38億円 | +51.8% |
第3四半期終了時点で売上高・利益ともに順調に進捗しており、第4四半期の受注動向によっては通期計画の達成、あるいは上振れにも期待が集まります。
配当予想
マルマエは、年間配当予想も据え置いています。
利益成長が続く中でも、安定した株主還元方針を維持しており、期初に公表した配当予想に変更はありません。業績が好調に推移していることから、今後の利益成長次第では配当政策にも注目が集まりそうです。
| 区分 | 配当金 |
|---|---|
| 中間配当 | 0円 |
| 期末配当予想 | 40円 |
| 年間配当予想 | 40円 |
財務状況
財務面では、積極的な設備投資や運転資金の増加が見られる一方で、事業規模の拡大に伴って資産も増加しています。
総資産は前期末比で増加しました。これは、売上拡大に伴う売掛金や棚卸資産の増加に加え、生産能力向上を目的とした設備投資が進んだことが主な要因です。一方、負債も借入金の増加などにより増加していますが、半導体需要の拡大に対応するための先行投資という側面が強く、成長投資を継続していることがうかがえます。
また、自己資本比率は43.4%となっており、一定の財務健全性を維持しています。今後も設備投資を継続しながら収益拡大を図る方針であり、利益成長によって財務基盤のさらなる強化が期待されます。
決算短信から読み解く今後の注目ポイント
今回の決算で特に注目したいのは、半導体設備投資の回復が一時的なものではなく、幅広い分野へ広がっていることです。
これまで設備投資をけん引していた先端ロジック半導体に加え、2026年に入ってDRAM向け投資が急拡大しました。さらに、NAND向け投資も再開され、中国市場向け需要も引き続き堅調に推移しています。FPD分野ではOLED向け設備投資も回復しており、マルマエが事業を展開する複数の市場で追い風が続いています。
会社側は、第4四半期以降も半導体市場の回復基調が続くと見込んでおり、生産能力の拡大や設備投資を継続する方針です。AI向け半導体やデータセンター需要が中長期的な成長ドライバーとなる中、マルマエがその恩恵をどこまで業績へ取り込めるかが今後の注目点となるでしょう。
今回の決算をどう評価する?
今回の決算は、売上・利益ともに大幅な増加を達成しただけでなく、今後の成長にも期待が持てる内容だったと評価できます。
特に注目したいのは、半導体市場の回復が一部の分野だけではなく、幅広い市場へ広がっている点です。これまで設備投資をけん引していた先端ロジック半導体に加え、DRAM向け投資が急拡大し、NAND向け投資も再開されました。さらに、中国市場向け需要やOLED向け設備投資も回復しており、マルマエが事業を展開する複数の市場で追い風が吹いています。
また、精密部品事業だけでなく、KMACを中心とする機能材料事業も着実に成長しており、事業の柱が増えたことも評価できるポイントです。部品と材料の両面から半導体産業を支える事業構造へ進化していることは、中長期的な競争力の向上につながるでしょう。
一方で、第3四半期終了時点で好調な業績にもかかわらず、会社は通期業績予想を据え置いています。これは半導体業界特有の設備投資サイクルや市場環境を慎重に見極めているためと考えられますが、第4四半期の業績次第では上方修正への期待も高まりそうです。
まとめ
マルマエの2026年8月期第3四半期決算は、AI需要の拡大を背景とした半導体製造装置市場の回復を取り込み、大幅な増収増益を達成した好決算となりました。
半導体分野では四半期ベースで受注額・売上高が過去最高を更新し、DRAM・NAND向け設備投資の拡大や中国市場向け需要、OLED向け設備投資の回復が業績を押し上げています。また、KMACを中心とする機能材料事業も順調に成長しており、連結業績への貢献度が高まっています。
今後は、AI向け半導体やデータセンター向け需要が引き続き拡大するかどうかに加え、第4四半期の受注動向や会社側の業績見通しの修正が注目ポイントとなります。半導体設備投資の回復が継続すれば、マルマエの成長にも期待が持てるでしょう。
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