【ブロードバンドタワー(3776)】AIデータセンターの課題|減収でも営業利益29%増
ブロードバンドタワー(3776)の2026年12月期中間決算は、売上高63.0億円で2.1%減収となる一方、営業利益は4.0億円で29.8%増加しました。データセンターの一部解約が減収要因となりましたが、利益率の高い案件や自治体向け防災DXが収益改善を支えています。減収でも本業利益が伸びた点が今回の重要ポイントです。

売上高2.1%減、営業利益29.8%増!2026年12月期中間決算を解説
| 項目 | 前年同期 | 2026年12月期中間期 | 前年同期比 |
| 売上高 | 64.4億円 | 63.0億円 | -2.1% |
| 営業利益 | 3.08億円 | 4.00億円 | +29.8% |
| 経常利益 | 4.04億円 | 5.18億円 | +28.2% |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 2.27億円 | 4.57億円 | +101.3% |
| 営業利益率 | 4.8% | 6.3% | +1.6ポイント |
売上高は減少しましたが、売上総利益は増加し、販管費も減少しました。その結果、営業利益率は6.3%へ改善しています。純利益は約2倍になりましたが、太陽光発電所の譲渡などによる特別利益0.66億円が含まれるため、本業の伸びを見る場合は営業利益を重視すべきです。
データセンターは解約で減収
コンピュータプラットフォーム事業は売上高44.9億円で4.0%減、営業利益1.68億円で6.0%増でした。データセンターでは一部顧客が予約ラックスペースを解約し、売上高が5.3%減少しています。
都市型データセンターの需要自体は堅調ですが、解約スペースの埋め戻しは途上です。2026年秋開業予定の石狩再エネデータセンターでは新サイトの顧客を早期に獲得しており、将来はSPCや協業を利用したアセットライト型のAIデータセンター開発を目指しています。
クラウド・ソリューションは1.3%増となった一方、データ・ソリューションはメモリやSSDの納期長期化で5.5%減りました。AI需要は追い風ですが、部材価格と納期は逆風にもなっています。
自治体向け防災DXが利益を押し上げ
メディアソリューション事業は売上高17.8億円で3.1%増、営業利益2.85億円で21.4%増となりました。ケーブルテレビ向け多チャンネル配信は利用者減少で縮小しましたが、自治体向けデータ放送や地域・防災DXサービスが36.8%増加しています。
| 事業 | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 |
| コンピュータプラットフォーム | 44.9億円 | -4.0% | 1.68億円 | +6.0% |
| メディアソリューション | 17.8億円 | +3.1% | 2.85億円 | +21.4% |
話題性はAIデータセンターにありますが、当中間期の利益成長を強く支えたのは自治体向けサービスを含むメディアソリューションです。事業ごとの実態を分けて評価する必要があります。
通期業績予想・配当を確認
通期予想に対する進捗
| 項目 | 中間期実績 | 通期予想 | 進捗率 |
| 売上高 | 63.0億円 | 140億円 | 45.0% |
| 営業利益 | 4.00億円 | 8.05億円 | 49.6% |
| 経常利益 | 5.18億円 | 9.00億円 | 57.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4.57億円 | 4.80億円 | 95.1% |
営業利益はほぼ50%進捗で、通期計画に沿っています。純利益は95.1%まで進みましたが、特別利益と税負担の減少が影響しています。会社は業績予想を据え置いており、下期の純利益は約0.23億円にとどまる計算です。
売上高進捗率は45.0%のため、下期に77.0億円が必要となります。解約ラックの埋め戻し、データ・ソリューション製品の納期改善、自治体案件の売上計上が達成の鍵です。
配当は年間2円予想
| 年度 | 中間配当 | 期末配当 | 年間配当 |
| 2025年12月期実績 | 1円 | 2円 | 3円 |
| 2026年12月期予想 | 1円 | 1円 | 2円 |
年間配当は前期の3円から2円へ減る予想で、今回の決算では変更されていません。利益が増えていても配当予想は据え置かれており、新サイトや成長投資への資金配分を優先していると考えられます。
今後の注目ポイント
データセンター減収の底打ちとキャッシュ創出力を確認
営業キャッシュフローは10.93億円で、前年同期の6.92億円から改善しました。投資キャッシュフローとの差額は約7.38億円のプラスです。長期借入金も減少し、自己資本比率は47.1%へ上昇しています。
財務は改善傾向ですが、データセンターは固定費負担が大きい事業です。稼働率の低下が長引けば利益率へ響くため、ラック契約の回復が最重要の確認点となります。
まとめ
ブロードバンドタワーの中間決算は、データセンター解約で2.1%減収となった一方、営業利益は29.8%増加しました。自治体向け防災DXと利益率の高い案件が収益を支え、営業キャッシュフローも改善しています。
ただし、純利益の高進捗には一過性利益が含まれます。AIデータセンターの成長期待だけで判断せず、既存ラックの埋め戻しと石狩新港サイトの顧客獲得を確認することが重要です。
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本記事は投資判断を推奨するものではありません。
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