【Terra Drone(278A)】ドローンは何に使われる?防衛・測量・UTMで成長する事業内容と将来性を徹底解説
ドローンは空撮だけでなく、測量やインフラ点検、農業、防災、防衛など、さまざまな分野で活用が広がっています。人手不足の解消や作業効率の向上、安全性の確保に貢献する技術として注目されており、市場規模も世界的に拡大しています。
その中でTerra Drone(278A)は、ドローン機体を販売する企業ではなく、ドローンを活用したソリューションと空のインフラを提供するグローバル企業です。測量や設備点検、農業支援に加え、ドローンが安全に飛行するための運航管理システム(UTM)の開発、さらには防衛分野への参入も進めています。
そこで本記事では、Terra Droneはどのような会社なのか、ドローンは何に使われるのか、そして同社が目指す将来像まで分かりやすく解説します。
Terra Drone(278A)とはどんな会社?
Terra Droneは、産業用ドローンを活用したソリューションサービスを世界中で展開する日本発のテクノロジー企業です。
2016年の設立以来、「Unlock “X” Dimensions(未知の可能性を解き放つ)」をミッションに掲げ、ドローンやAI、3Dデータ解析などの先端技術を活用しながら、社会課題の解決に取り組んでいます。
一般的に「ドローン会社」と聞くと、ドローン本体を製造・販売する企業を思い浮かべるかもしれません。しかし、Terra Droneのビジネスモデルは大きく異なります。
同社が提供しているのは、ドローンを活用した測量やインフラ点検、農業支援といったソリューションです。さらに、ドローンが安全に飛行するための運航管理システム(UTM)の開発も手掛けており、「空のインフラ」を支える企業として事業を拡大しています。
また、日本国内だけでなく、中東や欧州、東南アジア、北米など世界各地で事業を展開していることも特徴です。海外グループ会社と連携しながら、それぞれの地域に適したサービスを提供しており、グローバル市場で成長を続けています。
近年では防衛分野への参入も発表しており、これまで培ってきたドローン技術や運航管理システムを生かした新たな事業領域にも挑戦しています。
ドローンは何に使われる?
ドローンは空撮用の機体として普及しましたが、現在では産業や社会インフラを支える重要な技術へと進化しています。
例えば建設業では、ドローンを活用することで広大な土地を短時間で測量し、3Dデータを作成できます。従来は数日を要していた作業を数時間まで短縮できるケースもあり、建設現場の生産性向上に大きく貢献しています。
インフラ点検でもドローンの活躍が広がっています。橋梁や送電線、煙突、風力発電設備、石油・ガスプラントなど、人が近づくには危険な場所でも安全に点検できるため、作業員の負担軽減や事故防止につながっています。
農業分野では、農薬や肥料の散布、生育状況の確認などを効率化し、人手不足が深刻化する農業現場を支える技術として導入が進んでいます。
さらに近年では、防災や物流、防衛など新たな分野への活用も急速に広がっています。災害時の状況確認や物資輸送だけでなく、安全保障分野でもドローンは重要な役割を担うようになっており、世界各国で関連投資が拡大しています。
このように、ドローンは単に「空を飛ぶ機械」ではなく、社会インフラを支える重要なテクノロジーへと進化しているのです。
Terra Droneの事業内容
Terra Droneは、ドローン技術を活用して社会課題を解決するため、幅広いソリューションを提供しています。
事業の中心となるのは、測量・インフラ点検・農業・UTM(運航管理)・防衛の5つです。それぞれ異なる分野で事業を展開していますが、共通しているのは「ドローンを活用して効率化と安全性を高める」という考え方です。
測量事業では、ドローンに高性能カメラやLiDAR(レーザー測量機器)を搭載し、建設現場や鉱山などの広大なエリアを短時間で測量しています。取得したデータは3Dマッピングや地形解析に活用され、建設業や資源開発分野のデジタル化を支えています。
インフラ点検事業では、橋梁や煙突、石油・ガスプラント、化学設備、送電設備などの点検サービスを提供しています。危険な高所や狭い場所でもドローンを活用することで、安全性の向上と点検コストの削減を実現しています。
農業事業では、農薬や肥料の散布だけでなく、生育状況の把握や農地管理にもドローンを活用しています。特に東南アジアでは農業の効率化ニーズが高く、Terra Droneは現地企業と連携しながらサービスを展開しています。
また、Terra Droneを語るうえで欠かせないのがUTM(Unmanned Aircraft System Traffic Management)です。UTMとは、ドローンが安全に飛行するための運航管理システムであり、飛行ルートや空域情報を一元管理する役割を担います。今後、物流や空飛ぶクルマの普及が進めば、UTMは社会インフラとしてさらに重要性を増すことが期待されています。
さらに近年は、防衛分野への本格参入も進めています。これまで培ってきたドローン技術や運航管理のノウハウを生かし、防衛用途に対応したソリューションの開発を推進しています。防衛関連投資が世界的に拡大する中で、新たな成長分野として位置付けられており、今後の事業展開にも注目が集まっています。
Terra Droneの測量事業|建設・鉱山のDXを支えるサービス
Terra Droneの主力事業の一つが測量事業です。
従来の測量は、人が測量機器を持って広い土地を歩き回る必要があり、多くの時間と人員が必要でした。しかし、ドローンを活用することで広範囲を短時間で計測できるようになり、建設現場の生産性向上に大きく貢献しています。
Terra Droneでは、ドローンに高性能カメラやLiDAR(レーザー測量機器)を搭載し、地形データや3Dモデルを取得しています。取得したデータは土木工事や建設工事、鉱山開発などで活用され、施工管理や出来形管理、進捗確認などさまざまな業務を効率化しています。
近年は建設業界でもDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでおり、測量データをデジタル化するニーズは年々高まっています。Terra Droneは、単にドローンを飛行させるだけではなく、取得したデータの解析や3Dマッピングまで一貫して提供していることが特徴です。
インフラ点検事業|危険な設備点検をドローンで安全に
インフラ設備の老朽化が社会課題となる中、Terra Droneはドローンを活用した設備点検サービスも展開しています。
例えば、橋梁や煙突、送電線、風力発電設備、石油・ガスプラントなどは、高所や狭所での作業が多く、従来は足場を組んだり作業員が直接点検したりする必要がありました。
しかし、ドローンを活用することで、人が立ち入ることが難しい場所でも安全かつ効率的に点検できます。設備を停止する時間を短縮できるケースもあり、安全性だけでなくコスト削減にもつながっています。
Terra Droneでは、屋内点検用ドローンも提供しており、GPSが届かないタンク内部やプラント設備などでも点検が可能です。国内だけでなく、中東地域では石油・ガス関連設備の点検実績も豊富であり、世界各国でサービスを展開しています。
農業事業|スマート農業の普及を支える
農業分野でもドローンの活用は急速に広がっています。
Terra Droneは農薬や肥料の散布サービスに加え、農地の状況把握や生育管理など、スマート農業を支援するサービスを提供しています。
特に東南アジアでは、大規模農園で効率的な農業運営が求められており、ドローンによる農薬散布は人手不足の解消や作業時間の短縮に大きく貢献しています。
また、取得した空撮データを活用することで、生育状況や病害虫の発生状況を確認し、適切なタイミングで農薬や肥料を散布することも可能です。これにより、作業効率の向上だけでなく、農薬使用量の最適化にもつながります。
世界的に人口増加が続く中、食料需要の拡大と農業の効率化は重要なテーマとなっています。Terra Droneはドローン技術を活用し、持続可能な農業の実現にも取り組んでいます。
UTM(運航管理)事業|空のインフラを支える重要な技術
Terra Droneの大きな特徴の一つが、UTM(Unmanned Aircraft System Traffic Management)事業です。
UTMとは、ドローンが安全に飛行するための運航管理システムを指します。
現在はドローンの飛行数が限られているため、大きな問題は発生していません。しかし、物流やインフラ点検、災害対応、空飛ぶクルマなどが普及すると、多くの機体が同じ空域を飛行する時代が訪れます。
その際に必要となるのがUTMです。
UTMは飛行ルートや位置情報、気象情報、周辺空域の状況などを一元管理し、安全な飛行を実現します。いわば、自動車における交通管制システムのような役割を担う技術です。
Terra Droneはグループ会社を通じて欧州を中心にUTM事業を展開しており、各国政府や航空当局、民間企業と連携しながら実証実験やシステム開発を進めています。
ドローンの社会実装が進むほどUTMの重要性は高まるため、Terra Droneの将来を支える中核事業の一つとして期待されています。
防衛事業|ドローン技術を安全保障分野へ展開
近年、世界各国では安全保障環境の変化を背景に、防衛分野への投資が拡大しています。
Terra Droneも2026年に防衛事業への本格参入を発表し、新たな成長分野として事業基盤の構築を進めています。
これまで測量やインフラ点検で培った飛行制御技術や運航管理システムのノウハウを生かし、防衛用途に対応したソリューションの開発を推進しています。また、海外企業との協業や米国法人の設立など、グローバル市場を見据えた取り組みも進められています。
防衛分野は短期間で成果が出る市場ではありませんが、世界的に無人システムへの需要が高まる中、Terra Droneにとって中長期的な成長が期待される分野の一つです。
Terra Droneが目指す未来|「空のインフラ」を支える企業へ
Terra Droneは、ドローンを活用したサービスを提供するだけでなく、「空のインフラ」を構築する企業を目指しています。
現在、ドローンの活用は測量やインフラ点検、農業が中心ですが、今後は物流や災害対応、防衛、さらには空飛ぶクルマ(eVTOL)の普及によって、空域を利用する機会はさらに増えると予想されています。
こうした時代には、機体性能だけではなく、安全に飛行できる環境づくりが欠かせません。Terra Droneは、ドローンソリューションとUTM(運航管理システム)の両方を展開することで、空の交通インフラ全体を支える企業を目指しています。
また、日本だけでなく欧州や中東、東南アジア、北米など世界各国で事業を展開していることも同社の強みです。地域ごとの課題に合わせたサービスを提供しながら、グローバル市場で事業基盤を拡大しています。
ドローン市場の拡大が追い風
世界では労働力不足やインフラの老朽化、安全保障環境の変化などを背景に、ドローン市場の拡大が続いています。
建設業では測量や施工管理の効率化が求められ、エネルギー業界では設備点検の省人化が進んでいます。農業では人手不足への対応としてスマート農業が普及し、防衛分野では無人システムへの投資が拡大しています。
さらに、物流分野ではラストワンマイル配送や離島への物資輸送、災害時の支援など、新たな用途も広がっています。
Terra Droneは、このような成長市場に対して、測量・点検・農業・UTM・防衛という複数の事業を展開しており、さまざまな産業の課題解決に取り組んでいます。
まとめ
Terra Drone(278A)は、産業用ドローンを活用したソリューションを提供する日本発のグローバル企業です。
事業は測量やインフラ点検、農業だけでなく、ドローンが安全に飛行するためのUTM(運航管理システム)や、防衛分野へも広がっています。ドローンの普及が進むほど、同社が提供するサービスの重要性も高まることが期待されます。
また、Terra Droneは単にドローンを開発・販売する企業ではなく、ドローンを活用して社会課題を解決し、「空のインフラ」を構築することを目指す企業である点が大きな特徴です。
今後もドローン市場の拡大やデジタル化の進展、防衛・物流分野への活用が進めば、同社の事業領域はさらに広がる可能性があります。Terra Droneがどのような技術やサービスで社会課題の解決に貢献していくのか、今後の展開にも注目したい企業です。
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