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【アセンテック(3565)】大型案件の反動で営業利益27%減!通期予想達成へ巻き返せるのか?今後の成長戦略を徹底分析

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アセンテック(3565)は2026年6月15日、2027年1月期第1四半期決算を発表しました。

前年同期比では売上高45.5%減、営業利益26.7%減と減収減益となり、一見すると厳しい内容に見える決算です。しかし、その背景には前年同期に計上した大型案件の反動という特殊要因があり、本業の成長力が大きく低下したわけではありません。

実際には、主力製品である「リモートPCアレイ」は自治体や金融機関、医療機関を中心に導入が拡大しています。また、新たにAI向けインフラ製品「Edge AI Array」やオンプレミスAIソリューション「SapiaBox」を発表するなど、AI市場への本格展開も進めています。

では、第1四半期の減益は一時的なものなのでしょうか。それとも通期業績へ影響するのでしょうか。

この記事では、第1四半期決算の内容を詳しく分析するとともに、通期予想達成の可能性や今後の成長戦略について分かりやすく解説します。

この記事で分かること
  • 2027年1月期第1四半期決算のポイント
  • 営業利益27%減となった理由
  • 通期業績予想達成の可能性
  • リモートPCアレイ・AI事業の成長性
  • 今後の株価の注目ポイント
まずは事業内容を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【アセンテック(3565)】大型案件の反動で営業利益27%減!通期予想達成へ巻き返せるのか?今後の成長戦略を徹底分析
【アセンテック(3565)】大型案件の反動で営業利益27%減!通期予想達成へ巻き返せるのか?今後の成長戦略を徹底分析
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2027年1月期第1四半期決算概要

まずは、今回発表された第1四半期決算の内容を確認してみましょう。

2027年1月期 第1四半期決算

項目2027年1月期1Q前年同期比
売上高34.1億円▲45.5%
営業利益5.71億円▲26.7%
経常利益3.63億円▲68.2%
四半期純利益2.49億円▲68.5%

前年同期と比較すると、売上・利益ともに大きく減少しました。特に経常利益と純利益は60%を超える減益となっており、数字だけを見ると厳しい決算だったと感じる投資家も多いでしょう。

しかし、この減益は市場環境の悪化によるものではありません。

前年第1四半期には仮想デスクトップ事業で大型案件を計上しており、その反動によって売上高が大きく減少したことが最大の要因です。そのため、前年のハードルが非常に高かった反動を考慮すると、数字だけで業績を判断するのは適切ではありません。

配当・通期業績予想

項目会社予想前期比
年間配当15円(中間7円・期末8円)実質維持
売上高175億円+1.4%
営業利益20億円▲29.6%
経常利益21億円▲27.4%
当期純利益14.3億円▲30.6%

今回の決算で注目すべき点は、会社が通期業績予想を据え置いたことです。

第1四半期は前年同期比で減収減益となりましたが、会社は2026年3月に公表した業績予想を変更していません。つまり、第1四半期の結果は想定の範囲内であり、現時点では通期計画の達成に自信を持っていることがうかがえます。

営業利益27%減となった理由

今回の決算で最も気になるのは、営業利益が前年同期比26.7%減となった理由です。

最大の要因は、前年同期に計上した仮想デスクトップ事業の大型案件の反動です。

前年は大型案件によって売上・利益ともに大きく押し上げられていましたが、今期はその案件がなくなったことで売上総利益が減少しました。その結果、営業利益も前年を下回ることになりました。

一方で、本業が低迷しているわけではありません。

クラウドインフラ事業では、自社製品であるリモートPCアレイが総務省の新ガイドラインを背景に自治体向けで導入が堅調に推移しました。また、利益率の高いゼロトラスト関連製品についても、大企業への導入が進み、利益増加に貢献しています。

さらに、アセンテックが重点戦略として掲げるストックビジネスも順調です。

第1四半期には、自社製品や保守サービスなどのストックビジネスの売上が約6.9億円となり、新規受注も約8.0億円を確保しました。ストックビジネスは契約が積み上がるほど将来の安定収益につながるため、受注の増加は今後の売上拡大を期待させる材料といえるでしょう。

また、同社はAI市場への取り組みも加速しています。

当第1四半期には、AI基盤製品「Edge AI Array」を発表したほか、オンプレミスAIソリューション「SapiaBox」の提供を開始しました。これらは企業が安全に生成AIを活用するためのITインフラであり、今後の成長ドライバーとして期待されています。

経常利益・純利益が大幅減となった要因

営業利益以上に減少幅が大きかったのが、経常利益と四半期純利益です。

その背景には、本業以外で発生した約2.4億円の為替差損があります。

アセンテックは海外メーカーとの取引を行っており、受注時には為替ヘッジを実施しているものの、円安の進行や外貨建負債の時価評価によって為替差損を計上しました。この影響により、経常利益は前年同期比68.2%減、四半期純利益も68.5%減となっています。

そのため、今回の利益減少を評価する際には、本業の収益力だけでなく、大型案件の反動為替差損という一時的な要因を分けて考えることが重要です。

通期予想達成へ巻き返せるのか?今後の成長戦略を分析

第1四半期決算では前年同期比で減収減益となったものの、アセンテックは通期業績予想を据え置いています。

これは会社側が、第1四半期の減益を一時的な要因と捉えており、今後の売上計上や新規案件の獲得によって十分に挽回できると判断しているためです。

実際に決算内容を見ると、前年の大型案件の反動という特殊要因を除けば、主力事業は着実に成長を続けています。特に、リモートPCアレイやストックビジネス、AI関連事業は今後の成長を支える重要な柱として位置付けられており、これらの分野が通期業績達成の鍵を握ることになりそうです。

リモートPCアレイは引き続き成長を維持

今回の決算で最も評価したい点は、主力製品である「リモートPCアレイ」の需要が引き続き堅調に推移していることです。

決算短信では、クラウドインフラ事業において、総務省の新ガイドラインへの対応を背景に自治体向け案件が順調に拡大したことが説明されています。また、金融機関や医療機関など、高いセキュリティが求められる業界でも導入が進み、リモートPCアレイの需要は底堅く推移しています。

リモートPCアレイは、社内に設置した物理PCへ安全にアクセスできるアセンテック独自のソリューションです。端末へデータを保存しない仕組みのため、情報漏えい対策として高く評価されており、リモートワークだけでなく自治体DXや企業のセキュリティ強化にも活用されています。

今回の減収は大型案件の反動による影響が大きく、主力製品の競争力が低下したわけではありません。むしろ、継続的に新規導入が進んでいることから、中長期的な成長性は維持されていると考えられます。

ストックビジネスの拡大が安定成長を支える

アセンテックが中長期的な成長戦略として力を入れているのが、保守サービスやライセンス契約を中心としたストックビジネスです。

第1四半期のストックビジネス売上は約6.9億円となり、新規受注も約8.0億円を確保しました。新規受注は今後売上として計上される見込みであるため、受注残が積み上がるほど将来の収益基盤は強固になります。

大型案件は受注時期によって売上が大きく変動しますが、ストックビジネスは契約が継続する限り安定した収益を生み出します。そのため、同社がストックビジネスの拡大を重視していることは、業績の安定化という観点からも非常に重要な戦略といえるでしょう。

投資家としても、単発の大型案件だけではなく、ストックビジネスがどの程度積み上がっているかを確認することで、中長期的な企業価値を判断しやすくなります。

AI事業は新たな成長ドライバーとなるのか

今回の決算で将来性を感じさせたのが、AI関連事業への取り組みです。

アセンテックは第1四半期に、AI基盤製品「Edge AI Array」とオンプレミスAIソリューション「SapiaBox」を発表しました。これらは、企業が生成AIを安全に活用するためのITインフラを提供する製品であり、同社がAI市場へ本格参入したことを示す重要な取り組みといえます。

生成AIの活用が急速に広がる一方で、多くの企業では情報漏えいや機密データの管理が大きな課題となっています。そのため、クラウドだけに依存せず、社内ネットワーク内でAIを運用できるオンプレミスAIへの関心が高まっています。

アセンテックは、これまで培ってきたVDIやリモートPCアレイの技術を応用することで、安全性と利便性を両立したAIインフラの構築を目指しています。今後、AI関連製品の販売が本格化すれば、新たな収益の柱へ成長する可能性も十分に考えられるでしょう。

通期予想達成の可能性

では、アセンテックは通期業績予想を達成できるのでしょうか。

現時点では、第1四半期だけで判断する必要はないと考えています。

今回の減益は前年の大型案件の反動や為替差損といった一時的な要因が中心であり、本業であるリモートPCアレイやゼロトラスト関連製品の需要は堅調に推移しています。また、ストックビジネスは着実に積み上がり、AI関連事業も本格的な立ち上がりを迎えています。

もちろん、第2四半期以降も大型案件の獲得が想定どおり進まなければ、通期計画の見直しが必要となる可能性はあります。しかし、会社が業績予想を据え置いていることを踏まえると、現時点では下期での巻き返しを想定していると考えるのが自然でしょう。

今後の決算では、大型案件の受注状況、リモートPCアレイの販売動向、ストックビジネスの積み上がり、そしてAI関連製品の収益貢献が、通期予想達成を判断する重要なポイントとなりそうです。

株価への影響と今後の注目ポイント

今回の決算は、前年同期比では減収減益となったものの、その主な要因は大型案件の反動減と為替差損であり、本業の競争力が大きく低下したわけではありません。

そのため、株価を判断する際には、四半期の利益だけでなく、今後の成長性にも目を向ける必要があります。

特に注目したいのは、リモートPCアレイを中心としたクラウドインフラ事業です。自治体DXやリモートワーク環境の整備が続く中で、高いセキュリティを実現できる同社の製品は引き続き需要が期待されています。

また、企業では生成AIの導入が急速に進んでいますが、情報漏えい対策や社内データの管理が課題となっています。こうした状況の中で、AI基盤製品「Edge AI Array」やオンプレミスAIソリューション「SapiaBox」は、企業が安全に生成AIを活用するための選択肢として今後の拡大が期待されます。

さらに、保守サービスやライセンス契約を中心としたストックビジネスも着実に拡大しています。景気や大型案件の有無に左右されにくい安定収益が増えることは、中長期的な企業価値の向上にもつながるでしょう。

一方で、第2四半期以降も大型案件の受注が想定を下回れば、通期業績予想の達成が難しくなる可能性もあります。そのため、今後は受注動向やストックビジネスの積み上がり、AI関連製品の販売状況を継続して確認していくことが重要です。

アセンテックは今後も注目できる銘柄なのか

現時点では、中長期では引き続き注目できる銘柄と考えます。

今回の決算だけを見ると減収減益となりましたが、その背景には前年の大型案件の反動や為替差損という一時的な要因がありました。一方で、本業であるリモートPCアレイやゼロトラスト関連製品は堅調に推移し、ストックビジネスも着実に拡大しています。

さらに、AIインフラ市場への本格参入によって、新たな成長分野を取り込もうとしている点も評価できます。

もちろん、AI事業が短期間で業績へ大きく貢献するとは限りません。しかし、DXや生成AIの普及が続く限り、安全なITインフラへの需要は今後も拡大する可能性が高く、アセンテックにはその需要を取り込める強みがあります。

大型案件の受注状況やAI関連製品の販売拡大が順調に進めば、中長期的な成長シナリオは十分に描ける企業といえるでしょう。

まとめ

アセンテックの2027年1月期第1四半期決算は、前年同期の大型案件の反動によって減収減益となりました。しかし、その内容を詳しく見ると、本業の競争力が低下したというよりも、一時的な要因が業績へ大きく影響した決算だったと考えられます。

主力製品であるリモートPCアレイは自治体や金融機関、医療機関を中心に導入が拡大しており、ストックビジネスも順調に積み上がっています。また、AI基盤製品「Edge AI Array」やオンプレミスAIソリューション「SapiaBox」の展開によって、新たな成長市場への取り組みも本格化しました。

会社は通期業績予想を据え置いており、第2四半期以降の巻き返しを見込んでいます。今後は大型案件の受注状況やAI関連事業の成長が、業績回復の鍵を握ることになりそうです。

短期的には受注時期による業績変動に注意が必要ですが、中長期ではDXや生成AI市場の拡大を追い風に成長が期待できる企業として、今後の動向を注視していきたい銘柄です。

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アセンテックの事業内容は下記の記事で解説しています。
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本記事は投資判断を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

ABOUT ME
双樹
双樹
保全士・制御系エンジニア
FIREを目指して株式投資に挑戦し、学びをブログで発信中。

学生時代に取得した機械保全技能検定と第二種電気工事士を活かし、リーマンショック期に保全職として就職。
アベノミクス期に装置メーカーへ転職し制御設計を経験。
コロナ禍では工場勤務に転職し機械や設備の保守・点検やシステム導入に携わっています。

資格
●機械保全技能検定(電気系保全作業)
●第二種電気工事士
●エネルギー管理士
●2級ボイラー技士
●乙種第4類危険物取扱者
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