【MERF】営業利益が黒字転換で株価急騰!銅需要拡大と利益率改善が追い風
MERF(3168)は2026年7月11日に2026年8月期第3四半期決算を発表しました。売上高は前年同期比18.6%増となり、営業利益は前年の営業損失から34億100万円の黒字へ転換しました。さらに通期業績予想を上方修正したことが好感され、株価は7月13日に急騰しています。
今回の決算で注目したいのは、単に業績が回復したことではありません。販売数量が減少するなかでも利益率を改善し、高収益体質へ転換したことが大きなポイントです。
この記事では、MERFの決算内容や株価急騰の理由、今後の注目ポイントについて分かりやすく解説します。
営業利益が黒字転換!2026年8月期第3四半期決算を解説
MERFの2026年8月期第3四半期決算は、売上・利益ともに大きく改善する内容となりました。
| 項目 | 2026年8月期第3四半期 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 734億9,100万円 | +18.6% |
| 営業利益 | 34億100万円 | 前年は3億7,500万円の営業損失 |
| 経常利益 | 34億5,800万円 | 前年は5億4,600万円の経常損失 |
| 四半期純利益 | 22億7,800万円 | 前年は3億8,800万円の純損失 |
営業利益、経常利益、四半期純利益はいずれも前年同期の赤字から黒字へ転換しました。また、売上総利益は前年同期の約12億円から約53億円へ大幅に増加しており、収益性が大きく改善したことが分かります。
販売数量は減少、それでも利益率改善で黒字転換
今回の決算で最も注目したいのは、販売数量が減少したにもかかわらず、営業利益が大幅に改善したことです。
会社は利益率の向上を最優先課題とし、採算性の低い取引を積極的に見直しました。その結果、インゴット販売数量は前年同期比1.9%減、リサイクル原料販売数量は17.8%減、全体でも12.3%減少しています。
一方で、高収益な取引へ経営資源を集中させたことで利益率が改善し、営業利益は前年の営業損失3億7,500万円から34億100万円へ大きく回復しました。
売上の拡大だけを追うのではなく、「利益を重視する経営」へ転換したことが、今回の決算で最も評価されたポイントといえるでしょう。
銅価格上昇と円安が業績を後押し
MERFの主力事業である非鉄金属事業では、市場環境も追い風となりました。
データセンター建設の増加や電力網の整備需要、鉱山供給への懸念などを背景に、銅価格は歴史的な高値圏で推移しました。さらに円安が進んだことで国内価格も押し上げられ、主力商品の銅の平均価格は前年同期比34.7%上昇しています。
販売数量は減少したものの、銅価格の上昇によって非鉄金属事業の売上高は前年同期比18.4%増の728億6,300万円となりました。また、美術工芸事業でも金製品やキャラクター製品の販売が好調に推移し、売上高は前年同期比40.9%増となるなど、両事業が業績を押し上げています。
通期業績予想を上方修正し成長期待が高まる
好調な第3四半期決算を受けて、MERFは2026年8月期通期業績予想を上方修正しました。
| 項目 | 通期予想 |
|---|---|
| 売上高 | 1,059億8,000万円 |
| 営業利益 | 45億6,100万円 |
| 経常利益 | 45億5,700万円 |
| 当期純利益 | 28億1,400万円 |
また、年間配当予想は30円(中間20円・期末10円)を据え置いています。純資産は前期末の92億円から120億円へ増加しており、利益の積み上げによって財務基盤も着実に強化されています。
今回の決算では、利益率改善による黒字転換、銅価格上昇による追い風、そして通期業績予想の上方修正という3つの好材料がそろいました。これらが評価されたことで、決算発表後の株価急騰につながったと考えられます。
株価急騰の理由は?銅需要拡大と利益率改善を分析
MERFの株価は、2026年8月期第3四半期決算の発表後となる7月13日に急騰しました。
売上高や営業利益が市場予想を上回ったことに加え、「利益を重視する経営への転換」と「通期業績予想の上方修正」が投資家から高く評価されたことが株価上昇につながったと考えられます。
ここでは、株価急騰の背景を詳しく見ていきましょう。
データセンター需要の拡大で銅価格が上昇
今回の業績を押し上げた要因の一つが、銅価格の上昇です。
決算短信では、データセンター建設の急増や電力網の増強需要に加え、鉱山供給への懸念を背景として銅の国際価格が歴史的な高値圏で推移したと説明しています。また、円安が進行したことで国内価格も上昇し、主力商品の銅の平均価格は前年同期比34.7%上昇しました。
MERFは銅を中心とした非鉄金属リサイクルを主力事業としているため、市場価格の上昇が売上高の増加につながっています。販売数量は減少したものの、価格上昇によって非鉄金属事業の売上高は前年同期比18.4%増となり、業績改善を支えました。
採算性を重視した経営が利益率改善につながる
今回の決算で最も評価されたポイントは、利益率の改善です。
MERFは利益率向上を最優先課題とし、採算性の低い取引を積極的に見直しました。その結果、販売数量は前年同期比12.3%減少した一方で、営業利益は34億100万円まで回復しています。
一般的には販売数量が減少すると利益も落ち込みやすくなります。しかしMERFは、利益率の低い案件を減らし、高収益な取引へ経営資源を集中させることで収益性を大きく改善しました。
この「売上規模より利益を重視する経営」への転換は、今後も安定した利益を生み出せる可能性を示しており、投資家から高く評価されたと考えられます。
売上総利益の大幅改善が収益力向上を示す
利益率改善は、売上総利益にも表れています。
前年同期の売上総利益は約12億円でしたが、今期は約53億円まで拡大しました。営業利益だけでなく、事業そのものの収益力が大きく向上していることが分かります。
さらに、販売費及び一般管理費の増加を吸収しながら営業利益を34億円まで伸ばしたことからも、本業の収益力が改善していることが読み取れます。
こうした利益構造の変化は一時的な要因だけではなく、経営方針の見直しによる成果でもあり、市場がポジティブに受け止めた理由の一つといえるでしょう。
通期業績予想の上方修正が期待を高めた
第3四半期決算と同時に、MERFは2026年8月期通期業績予想を上方修正しました。
第3四半期時点で利益が大きく改善していたことに加え、銅価格が高水準で推移していることから、会社側は通期でも好業績が続くと判断しています。
株式市場では、好決算だけでなく将来の業績見通しも重視されます。そのため、今回の上方修正は「第3四半期だけの好業績では終わらない」という期待につながり、株価急騰を後押しした要因になったと考えられます。
株価急騰は収益構造の変化を市場が評価した結果
今回のMERFの株価急騰は、単に銅価格の上昇による恩恵だけではありません。
販売数量が減少しても利益を確保できる経営へ転換したこと、そして利益率改善によって収益構造そのものが強化されたことを市場が高く評価した結果といえるでしょう。
加えて、データセンター需要の拡大や電力インフラへの投資を背景に銅需要が中長期的に拡大するとの見方も、MERFへの期待を高めています。
今回の決算は、一時的な業績改善ではなく、収益性を重視した経営改革が成果として表れ始めた決算という点が、株価急騰の最大の理由だったと考えられます。
MERFの今後の注目ポイントは?利益率改善が継続できるかに注目
今回の決算では、営業利益の黒字転換や通期業績予想の上方修正が高く評価されました。しかし、投資家が本当に注目しているのは、この好業績が一時的なものではなく、今後も継続できるかどうかです。
MERFを取り巻く事業環境は追い風が続いていますが、同時に注意すべきポイントもあります。ここでは、今後の業績を左右するポイントを見ていきましょう。
AI・データセンター需要が中長期的な追い風
MERFの主力事業である非鉄金属リサイクルは、AI市場の成長とも密接に関係しています。
生成AIの普及に伴い、世界各地でデータセンターの建設が進んでいます。データセンターでは大量の電力を供給するため、電線や変圧器、配電設備などに多くの銅が使用されます。
さらに、再生可能エネルギーの普及や送配電網の更新も進んでおり、銅需要は中長期的に拡大すると見込まれています。
MERFは銅を中心とした非鉄金属リサイクルを手掛けているため、こうした市場環境の変化は今後も事業を支える追い風になる可能性があります。
利益率改善を維持できるかが今後のカギ
今回の決算で最も評価されたのは、利益率を重視した経営への転換です。
採算性の低い取引を見直したことで、販売数量が減少しても営業利益を大きく改善できました。これは短期的な利益だけでなく、収益性を重視する経営体質へ変化したことを示しています。
一方で、この利益率改善を継続できるかどうかは今後の重要なポイントです。
市場環境が変化した際にも、高収益な案件を維持しながら安定した利益を確保できれば、企業価値の向上につながるでしょう。
銅価格や為替相場の動向にも注目
MERFの業績は、市場環境の影響も大きく受けます。
今回の決算では銅価格の上昇や円安が追い風となりましたが、今後はその逆の動きになる可能性もあります。
特に、銅価格は世界経済や需要動向によって変動しやすく、為替相場も利益に影響を与える要因です。
そのため、四半期ごとの決算では売上高だけでなく、利益率や銅価格、市場環境がどのように変化しているかをあわせて確認することが重要です。
通期業績の上振れ余地にも期待
MERFは今回、2026年8月期の通期業績予想を上方修正しました。
第3四半期までの進捗を見ると、営業利益はすでに高い水準に達しており、第4四半期の市場環境次第では業績がさらに上振れする可能性もあります。
もちろん、銅価格や為替相場の変動といった不確実性はありますが、利益率改善を維持できれば、今後も堅調な業績が期待できるでしょう。
まとめ
MERFの2026年8月期第3四半期決算は、営業利益の黒字転換と通期業績予想の上方修正によって、市場から高く評価される内容となりました。
特に、販売数量が減少するなかでも採算性の低い取引を見直し、利益率を改善したことは、収益構造の変化を示す重要なポイントです。さらに、データセンター建設や電力インフラ投資を背景とした銅需要の拡大も、業績を支える追い風となっています。
今後は、利益率改善を維持できるかに加え、AI市場の拡大による銅需要や通期業績の進捗にも注目したいところです。収益性を重視した経営が定着すれば、MERFは中長期的な成長が期待できる企業として、引き続き注目を集めるでしょう。
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本記事は投資判断を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。
