【サンテック(1960)】売上減なのに利益増の理由|内線工事を減らし高収益体質へ転換した決算

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今回の決算で株価が評価された理由は、一見すると分かりません。

売上高は前年同期比▲9.8%。
数字だけを見れば、むしろ悪く見える決算です。

しかし市場はこの決算を「評価」しました。

その理由は、業績の良し悪しではなく、会社の体質そのものが変わったことが確認された決算だったからです。

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売上減なのに利益が増えている異常な決算

  • 売上高:▲9.8%
  • 営業利益:+0.6%
  • 経常利益:+6.2%
  • 最終利益:+21.5%

設備工事会社で、売上が1割減っているのに利益が増えることは通常ありません。

これは単なるコスト削減ではなく、工事の中身が変わったことを意味しています。

決算本文に書かれている重要な一文

決算5ページには、非常に重要な記載があります。

「内線工事部門において施工能力を適切に勘案した対応を行ったことにより受注高が減少」

これは自然減ではありません。

会社が意図的に内線工事の受注を減らしたことを意味します。

受注構造の劇的な変化

受注実績を見ると、その意図が数字で裏付けられています。

区分前年比
内線工事▲28.9%
電力工事+192.9%
空調給排水+134.8%

内線工事は人手がかかる割に利益率が低い分野。
一方で電力工事・空調給排水は、大型で利益率が高い分野です。

つまりサンテックは

「忙しいけど儲からない仕事」から「利益が出る大型インフラ工事」へシフトしている

ことが明確になりました。

売上総利益が増えている理由

売上は4,600百万円減少しているにも関わらず、

  • 売上総利益:5,445 → 5,694(増加)

工事の採算が劇的に改善していることが分かります。

BSの改善が示すキャッシュ体質化

  • 受取手形・未収入金:▲93億円
  • 現金預金:+25億円
  • 負債:▲53億円
  • 自己資本比率:51.6% → 57.7%

これは設備工事会社としては異常なレベルの改善です。

利益が出るだけでなく、キャッシュが残る体質へ変化しています。

市場が評価したポイント

市場はこの決算をこう読み取っています。

サンテックは「売上規模の会社」から「利益率の会社」へ変わった

そしてこの変化は、来期からさらに業績に表れてきます。

なぜなら今期はまだ受注構造が変わった段階で、売上にフル反映されていないからです。

チャートがそれを証明している

決算後に出来高を伴って上昇し、高値圏で崩れていません。

これはテーマや思惑ではなく、決算を読んだ資金による上昇の典型例です。

まとめ

今回の決算で評価されたのは業績の良し悪しではありません。

  • 内線工事を意図的に減らした経営判断
  • 電力・空調へのシフトによる高収益化
  • 売上減でも粗利増という体質変化
  • キャッシュ体質への転換

これは企業の構造転換が確認された決算です。

だから株価は決算後に評価されました。

本記事は投資判断を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

ABOUT ME
双樹
双樹
保全士・制御系エンジニア
FIREを目指して株式投資に挑戦し、学びをブログで発信中。

学生時代に取得した機械保全技能検定と第二種電気工事士を活かし、リーマンショック期に保全職として就職。
アベノミクス期に装置メーカーへ転職し制御設計を経験。
コロナ禍では工場勤務に転職し機械や設備の保守・点検やシステム導入に携わっています。

資格
●機械保全技能検定(電気系保全作業)
●第二種電気工事士
●エネルギー管理士
●2級ボイラー技士
●乙種第4類危険物取扱者
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