決算分析
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【SEホールディングス(9478)】事業会社から投資ファンドへ評価転換が始まる

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SEホールディングス・アンド・インキュベーションズの第3四半期決算発表後、株価は週足ベースで上昇トレンドの初動を示す形となっています。

しかし決算内容を精査すると、「業績が大きく改善した」とは言い難い内容でした。
それにもかかわらず、なぜ株価は強い動きを見せているのでしょうか。

その理由は、損益計算書(PL)ではなく、貸借対照表(B/S)にありました。

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一見すると悪くない決算内容

営業利益は前年同期比で微増、純利益も増加、さらに増配も発表されています。
数字の表面だけを見れば、堅調な決算に見えます。

しかし、セグメント別の内訳を見ると印象は大きく変わります。

セグメント利益の実態は「投資運用頼み」

セグメントセグメント利益(百万円)
出版244(前年456)
コーポレートサービス▲34
ソフトウェア・NW42
教育・人材166
投資運用402

営業利益597百万円のうち、実に402百万円を投資運用事業が占めています。

既存の主力事業は減益または低迷しており、利益の大半は保有株式の売却益や配当収入によるものでした。

つまりこの決算は、「事業で稼いだ会社」ではなく「投資で稼いだ会社」の決算だったのです。

貸借対照表(B/S)で起きている異変

さらに注目すべきはB/Sの変化です。

  • 営業投資有価証券:8,194 → 11,280百万円
  • その他有価証券評価差額金:+1,816百万円
  • 純資産:9,045 → 10,882百万円

保有有価証券の含み益が大幅に増加し、純資産が急拡大しています。

これは、企業価値の評価軸が損益ではなく資産価値へ移りつつあることを示しています。

市場はこの会社を「投資ファンド」として見始めた

同社はセグメントに「投資運用事業」を持ち、B/Sには多額の営業投資有価証券を計上していることから、投資色の強い企業体質を有しています。

今回の決算をきっかけに、市場はこの企業を

事業会社 → 投資ファンド的企業

として評価し始めた可能性があります。

この評価軸の転換こそが、株価の上昇トレンド初動と一致した最大の理由です。

なぜ“微妙な決算”で株価は上がるのか

損益計算書だけを見れば、成長性に疑問が残る決算です。
しかし貸借対照表を見ると、資産価値が大きく増加している。

株式市場はこの変化を敏感に織り込み始めています。

この銘柄はPLで買われる銘柄ではなく、B/Sで買われる銘柄へと変わりつつある。

そう考えると、現在の株価上昇は極めて合理的な動きと言えます。

まとめ

今回の決算は、「業績が良いから買われた」のではありません。

  • 投資運用利益の急増
  • 保有有価証券の含み益拡大
  • 純資産の急増
  • 評価軸の転換

これらが重なり、市場の見方が変わった結果、株価は上昇トレンド初動へと移行しました。

決算書のどこを見るべきか。
その好例となるケースが、今回のSEホールディングスの決算と言えるでしょう。

本記事は投資判断を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

ABOUT ME
双樹
双樹
保全士・制御系エンジニア
FIREを目指して株式投資に挑戦し、学びをブログで発信中。

学生時代に取得した機械保全技能検定と第二種電気工事士を活かし、リーマンショック期に保全職として就職。
アベノミクス期に装置メーカーへ転職し制御設計を経験。
コロナ禍では工場勤務に転職し機械や設備の保守・点検やシステム導入に携わっています。

資格
●機械保全技能検定(電気系保全作業)
●第二種電気工事士
●エネルギー管理士
●2級ボイラー技士
●乙種第4類危険物取扱者
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