急騰分析【日産証券グループ(8705)】利益は好調も、長期で持てない理由
株価は上昇していますが、私はこの銘柄を長期では保有しません。
理由は明確で、今回の決算内容が企業価値の積み上がりを示すものではないと判断したためです。
日産証券グループは、2026年3月期第3四半期決算において、営業利益・経常利益・純利益ともに増益となりました。
数字だけを見れば、好調な決算と受け取られやすい内容です。
しかし、決算短信を冷静に読み解くと、利益の質・財務の安全性・成長ドライバーの3点で、長期投資の前提条件を満たしていないことが分かります。
本記事では、
「なぜ決算が良く見えるのか」
「なぜ私は長期では持たないのか」
この2点を整理します。
日産証券グループ(8705)の決算分析では、収益の相場依存度や低い自己資本比率から、長期保有に慎重な判断が必要だと整理しました。
こうした個別銘柄の値動きは、2026年2月13日の株式市場全体の物色動向とも関係しています。
市場背景・資金循環の流れはこちらの記事でご確認ください。
利益は出ているが、相場依存が極端に強い
今回の決算では、受入手数料やトレーディング関連収益の増加を背景に、各利益段階で増益となりました。
ただし、収益の源泉は、
- 相場の活況
- ボラティリティの上昇
- 個人投資家の取引増加
といった外部環境に強く依存した要因です。
相場環境が良ければ利益が出る一方で、環境が変われば収益が大きく振れる構造であり、事業としての再現性は高くありません。
自己資本比率は4%台と低水準
財務面で最も気になるのは、自己資本比率の低さです。
第3四半期時点の自己資本比率は4%台にとどまっており、前期末からも低下しています。
金融業であるため一定の低さは許容されますが、この水準は守りの厚みが十分とは言えません。
総資産が増加している一方で、その多くは預り証拠金や差入保証金によるもので、自己資本が厚くなっているわけではない点には注意が必要です。
増配は評価できるが、長期投資の理由にはならない
2026年3月期は増配が予定されており、株主還元姿勢そのものは評価できます。
ただし、
- 自己資本比率が低い状態での還元
- 相場次第で利益が変動する収益構造
を考えると、配当を長期的に維持・拡大できるかは不透明です。
配当は結果であって、企業体質が強くなった証拠ではありません。
成長ドライバーが確認できない
決算短信やIR資料を通して見ても、
- 新たな収益源の拡大
- 利益率が構造的に向上する説明
- 相場に左右されにくい事業の育成
といった、将来の成長を裏付ける要素は確認できません。
現状は、
相場が良い
→ 利益が出る
→ 株価が動く
という循環にとどまっています。
私が長期では保有しない理由
日産証券グループの決算は、短期的には評価されやすい内容である一方、
- 収益の相場依存度が高い
- 自己資本比率が低い
- 成長ドライバーが見えない
という点から、長期で資金を預ける理由は見当たりません。
株価が上昇する理由と、長期投資に適しているかどうかは別問題です。
そのため私は、この銘柄を長期保有の対象とはしない判断としました。
本記事は投資判断を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。
