【日本興業(5279)】なぜ高値圏で崩れないのか|決算と出来高が示す答え
日本興業は直近高値1,599円を目前に控えながら、株価は崩れていません。
むしろ週足では長い下ヒゲを残し、出来高を伴って推移しています。
通常この位置は利確が優勢になりやすく、上ヒゲ陰線になりやすい場面です。
しかし日本興業のチャートはそうなっていません。
この違和感の正体は、10月に発表された決算内容と業績差異にあります。
今回はテクニカルではなく、「なぜこのチャートになっているのか」を決算から読み解いていきます。
今週の決算分析はこちらでまとめています。
週足の長い下ヒゲが意味するもの

高値圏での長い下ヒゲは
売りを吸収しながら買いが入っている形
弱い銘柄であれば、この位置では陰線になります。
しかし実際には押されても買われ、価格を維持しています。
これは単なるテクニカルの話ではなく、買われるだけの理由が後ろにある値動きです。
中間期の損益が大幅に改善
前年2Qは赤字でした。
- 営業損失 ▲89百万円
- 経常損失 ▲60百万円
- 純損失 ▲63百万円
それが今回2Qでは
- 営業利益 107百万円
- 経常利益 128百万円
- 純利益 74百万円
へと大きく改善しています。
前年同四半期と比較すると、損益が大きく改善していることが分かります。
土木資材セグメントの利益が急拡大
特に重要なのが土木資材事業。
セグメント利益は
8百万円 → 218百万円(+2,436%)
売上増だけでなく、会社は決算本文で
「高付加価値製品の拡販が奏功」
と明言しています。
これは利益率の構造的な改善を意味します。
業績差異IRが決定打
今回の決算で最も株価に影響を与えているのが、この業績差異です。
会社予想に対して実績は
- 営業利益 +53.5%
- 経常利益 +60.3%
- 純利益 +87.2%
と大幅な上振れ。
会社自身が
「想定より儲かった」
と公式に発表した形になります。
それでも通期予想は据え置き
ここが非常に重要です。
上期でこれだけ超過しているにも関わらず、通期は修正なし。
市場はここから
「3Qや通期で上方修正の可能性がある」
と考え始めます。
これが2月決算への伏線になっています。
国策テーマとペロブスカイト実証実験
決算本文には
- 国土強靭化
- 流域治水
- プレキャスト化
- ペロブスカイト太陽電池を組み込んだ法面ブロック実証実験
といった記載があります。
テーマ性としても非常に強い内容です。
なぜ高値圏で崩れないのか
この銘柄は
- 決算で利益体質の改善を示し
- 業績差異で想定以上の数字を出し
- 次の決算(2月)への期待を残している
この状態で直近高値を試しています。
つまり
ファンダメンタルズが後ろから株価を支えている高値圏
になっています。
今後の注目ポイント
焦点は明確です。
直近高値1,599円を実体で抜けられるかどうか
そして
2月の3Q決算で進捗がどの程度示されるか
チャートと決算がここまで一致している局面は多くありません。
まとめ
日本興業の現在の値動きは、単なるテクニカルでは説明がつきません。
決算と業績差異を読むことで、
なぜ高値圏で売られないのか
その理由がはっきりと見えてきます。
本番は10月決算ではなく、その先にある2月決算の評価かもしれません。
本記事は投資判断を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。
