【三ツ星ベルト(5192)】海外利益141%増で上方修正|配当193円を検証
三ツ星ベルト(5192)の2027年3月期第1四半期は、売上高252.0億円、営業利益32.9億円となり、営業利益は37.3%増加しました。海外ベルト事業が大きく伸び、会社は通期予想を上方修正するとともに年間配当を193円へ増額しています。業績改善と高水準の株主還元がそろった決算です。

売上高12.9%増、営業利益37.3%増!2027年3月期第1四半期決算を解説
| 項目 | 前年同期 | 2027年3月期1Q | 前年同期比 |
| 売上高 | 223.2億円 | 252.0億円 | +12.9% |
| 営業利益 | 24.0億円 | 32.9億円 | +37.3% |
| 経常利益 | 26.6億円 | 38.0億円 | +42.8% |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 20.7億円 | 26.4億円 | +27.8% |
| 営業利益率 | 10.7% | 13.1% | +2.3ポイント |
増収率を利益の伸びが上回り、営業利益率は13.1%へ改善しました。円安による海外売上の押し上げはありますが、国内外で電動化対応ベルトや産業機械向け製品の販売が伸びています。
海外ベルト事業の利益が141.6%増
海外ベルト事業は売上高145.2億円、利益21.9億円となり、利益は前年同期の約2.4倍に増加しました。二輪車・多用途四輪車用の変速ベルトに加え、電動ユニット用ベルトや電動二輪車向け後輪駆動用ベルトが伸びています。
国内ベルト事業も、EPSなど電動ユニット向けや農業機械、半導体関連ロボット向けの需要が堅調でした。売上高78.5億円、利益22.3億円で増収増益を確保しています。
一方、建設資材事業は工事遅延と人手不足、大型案件の減少により赤字へ転落しました。全社利益に占める規模は小さいものの、事業環境の改善が必要です。
| セグメント | 売上高 | 前年同期比 | 利益 | 前年同期比 |
| 国内ベルト | 78.5億円 | +7.3% | 22.3億円 | +19.7% |
| 海外ベルト | 145.2億円 | +22.3% | 21.9億円 | +141.6% |
| 建設資材 | 12.3億円 | -24.0% | -0.3億円 | 赤字転落 |
| その他 | 16.0億円 | +5.8% | 1.4億円 | +76.0% |
通期業績予想・配当を確認
通期予想を上方修正
| 項目 | 修正後通期予想 | 前期比 | 1Q進捗率 |
| 売上高 | 970億円 | +5.1% | 26.0% |
| 営業利益 | 99億円 | +14.1% | 33.2% |
| 経常利益 | 98億円 | -3.7% | 38.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 98億円 | +32.6% | 26.9% |
第1四半期の好調を受け、会社は通期予想を上方修正しました。通期経常利益は従来予想87億円から98億円へ引き上げられ、減益幅が縮小する見通しです。
営業利益と経常利益の進捗率は30%を超えています。ただし、円安効果を含むことに加え、原材料・エネルギー価格の上昇が続いています。上振れ余地を判断するには、海外事業の数量成長と為替効果を分けて見る必要があります。
年間配当は193円へ増額
| 年度・予想 | 中間配当 | 期末配当 | 年間配当 |
| 2026年3月期実績 | 90円 | 101円 | 191円 |
| 2027年3月期・修正後予想 | 92円 | 101円 | 193円 |
中間配当は従来予想90円から92円へ増額され、年間配当は193円となりました。前期の191円から2円の増配です。配当額は高水準ですが、業績と資本政策によって変動するため、固定配当として扱うべきではありません。
今後の注目ポイント
海外採算の持続性と高配当を支える現金創出力を確認
自己資本比率は77.4%で、財務基盤は安定しています。第1四半期の純利益を計上した一方、配当支払いによって利益剰余金はわずかに減少しました。高還元を続けるには、本業のキャッシュ創出を維持する必要があります。
リスクは原材料価格、為替、自動車生産、建設資材の工事遅延です。とくに海外利益の急増に円安が寄与しているため、円高局面では換算利益が縮小する可能性があります。
まとめ
三ツ星ベルトの第1四半期は、海外ベルト事業を中心に営業利益37.3%増となり、利益率も改善しました。会社は通期予想を上方修正し、年間配当を193円へ増額しています。
高配当だけでなく海外事業の成長が確認できた点は好材料ですが、為替効果と事業の実力を分けて評価する必要があります。今後は海外ベルトの数量成長、建設資材の黒字回復、原材料価格を確認したいところです。
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