【ミライアル(4238)】半導体需要の回復で営業利益67.3%増|買収後の業績見通しを確認
ミライアル(4238)の2027年1月期第2四半期(中間期)は、生成AI向けデータセンター投資を背景とした先端半導体需要と、既存品の在庫調整進展による需要回復を受け、営業利益が前年同期比67.3%増となりました。プラスチック成形事業が増収増益を牽引しています。
一方で、2026年4月に取得した布谷舶用計器工業グループは、中間期では貸借対照表のみを連結し、損益の連結は第3四半期からです。第3四半期累計の業績予想には同グループの損益が含まれるため、従来の半導体関連事業の伸びと買収効果を分けて確認する必要があります。

半導体需要の回復で営業利益67.3%増となった2027年1月期中間期
| 項目 | 前年中間期 | 当中間期 | 前年同期比 | 営業利益率 |
| 売上高 | 63.4億円 | 79.8億円 | +25.9% | ― |
| 営業利益 | 3.3億円 | 5.6億円 | +67.3% | 5.3%→7.0% |
| 経常利益 | 3.6億円 | 5.6億円 | +54.9% | ― |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 2.8億円 | 4.3億円 | +52.0% | ― |
| EPS | 31.40円 | 48.05円 | ― | ― |
売上高は79億円、営業利益は5.6億円となり、営業利益率は前年同期の5.3%から7.0%へ改善しました。会社は、先端半導体向け需要の増加と、汎用品を中心とする既存品の在庫調整進展を、プラスチック成形事業の増収要因として説明しています。
プラスチック成形事業が増収増益を牽引
プラスチック成形事業の売上高は73.6億円で前年同期比29.7%増、営業利益は9.7億円で同60.6%増となりました。生成AI向けデータセンター投資の拡大を背景とした先端半導体需要に加え、既存品でも需要回復が続いたことが寄与しています。
成形機事業は売上高7.7億円で同1.5%増、営業利益は0.9億円で同18.1%増でした。自動車業界のEVシフト減速など不透明要因が残る中でも、会社は採算性の改善を進めています。
調整後営業利益は6.4億円、M&A関連費用を分けて確認する
会社は、のれん償却費とM&Aに係る諸経費を営業利益に加えた「調整後営業利益」を640百万円としています。営業利益559百万円との差は、買収に伴う費用などを含むものです。
中間期には熊本地震に関連する41百万円の損失と、政策保有株式の売却による158百万円の利益も計上されました。中間純利益を見る際は、本業の営業利益の改善と、こうした一時的な損益を分けて捉える必要があります。
第3四半期累計の業績予想を開示、通期予想は未定
第3四半期から布谷舶用計器工業グループの損益を連結
| 項目 | 中間期実績 | 第3四半期累計予想 | 進捗率 | 備考 |
| 売上高 | 79.8億円 | 130.5億円 | 61.2% | 第3四半期から買収先の損益を連結 |
| 調整後営業利益 | 6.4億円 | 12.8億円 | 50.0% | のれん償却費・M&A費用を加算 |
| 営業利益 | 5.6億円 | 11.7億円 | 47.8% | ― |
| 経常利益 | 5.6億円 | 11.8億円 | 47.5% | ― |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4.3億円 | 8.5億円 | 50.7% | 通期予想は未定 |
会社は、半導体市場の変動が短期間で大きくなり得ることを理由に、翌四半期累計までの予想を開示する方針です。このため、通期予想は未定としています。
第3四半期からは、新たに取得した布谷舶用計器工業グループの損益が連結損益計算書に取り込まれます。表の中間期実績と第3四半期累計予想を単純に比較するのではなく、半導体関連の需要回復と買収による連結範囲の変化を分けて確認することが重要です。
中間配当は30円、期末配当は未定
中間配当は30円で、前年の中間配当10円から増加しました。一方、期末配当は現時点で未定です。
株主還元を見る際は、配当額だけでなく、設備投資と買収資金の調達を含めたキャッシュフローとのバランスを確認します。
買収・設備投資で財務構成が変化
営業CFは22.1億円、投資CFは設備投資と子会社取得で22.3億円
中間期の営業キャッシュフローは22.1億円の収入でした。一方、投資キャッシュフローは22.3億円の支出であり、有形・無形固定資産の取得14.1億円と子会社株式の取得10.6億円が主な内訳です。
財務キャッシュフローは9.8億円の収入で、子会社株式取得の資金調達として19億円の長期借入れを行う一方、自己株式の取得と配当支払いも実施しています。中間期末の自己資本比率は71.3%で、前期末の85.7%から低下しました。
需要回復の持続性と買収後の利益貢献を確認する
会社は、AI関連を中心に先端品の需要拡大と既存品の需要回復が続くと見込んでいます。ただし、原材料・エネルギー価格、地政学リスク、自動車業界の設備投資には不透明感が残るとしています。
次回は、プラスチック成形事業の需要回復が続くかに加え、布谷舶用計器工業グループの損益が第3四半期にどの程度寄与するか、投資と借入が収益にどう結び付くかを確認したいところです。
まとめ
ミライアルの中間期は、先端半導体需要と既存品の需要回復を背景に、プラスチック成形事業が伸び、営業利益が前年同期比67.3%増となりました。
今回の評価軸は、半導体需要の回復と、買収後の収益構造の変化を混同しないことです。 第3四半期から新たに取得したグループの損益が連結されるため、次回決算では既存事業の実力と買収効果を分けて確認する必要があります。
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