【防衛関連株】トランプ×高市会談で注目再燃！国策テーマとしての今後を徹底分析

2025年10月末に行われたトランプ大統領と高市首相の会談では、日米の関係をより強くするために防衛力の強化が大きな話題となりました。特に、防衛費を早く増やすことや、日米で一緒に装備を作る動きなどが注目されています。

このニュースを受けて、防衛関連株に関心を持つ投資家が増えています。なぜなら、国の方針として防衛を強化すれば、装備や艦船をつくる企業の仕事が増える可能性が高いからです。

本記事では、まず今回の会談でどのような話が出たのかを整理し、そのうえでなぜ防衛関連株が国策テーマとして注目されているのかを解説します。さらに、今後の見通しや注目銘柄も紹介します。

株式市場は日々動いていますが、「国の方向性に関係するテーマ」は長く注目されやすい分野です。この記事を通して、防衛関連株を理解するきっかけにしていただければ幸いです。

トランプ×高市会談で浮上した「防衛強化」の具体策

先日のトランプ大統領と高市氏の会談では、日本の防衛体制をどう強化するかが大きな話題となりました。ポイントは、単に軍事力を上げることではなく、国内産業をどう活かして守りを固めるかという点にあります。これは、海外への依存を減らし、自国で安全を守る力を高める取り組みです。

この会談をきっかけに、日本では防衛関連株への関心が再び高まっています。なぜなら、政府が本気で防衛分野を成長産業として支援する姿勢を見せたからです。特に、装備品の国産化や造船・重機産業への支援が具体的に語られたことで、投資家の期待が一気に広がりました。

今後は、防衛関連企業だけでなく、素材や技術を提供する「周辺産業」も注目される可能性があります。政治的な発言が市場に与える影響は大きいため、こうした会談の内容をしっかり理解しておくことが重要です。

防衛費のGDP比2％早期達成へ言及

今回の会談では、防衛費を国内総生産（GDP）の2％へ早期に引き上げるという方針にも触れられました。これは、これまでの防衛費水準から見ても大きな転換点です。背景には、周辺国の軍拡や国際的な緊張の高まりがあります。日本としても、しっかりとした備えを持つ必要があるという考えが強まっているのです。

防衛費が増えるということは、関連する企業の受注や研究開発費が増える可能性が高いということでもあります。たとえば、装備品、通信機器、部品を作る企業などが恩恵を受けやすくなります。また、政府が継続的に予算を確保することで、企業が安心して長期の投資を行える環境も整っていくでしょう。

このように、防衛費の増加は単なる数字の話ではなく、国内産業の発展や技術の底上げにもつながります。投資家にとっては、どの分野が優先的に支援を受けるのかを見極めることが、今後の投資判断で大切になります。

日米共同による装備・艦船生産体制の強化

今回の会談では、日米が協力して装備品や艦船を生産する体制を強化する方針が示されました。これは、アメリカからの技術提供を受けながら、日本国内での製造や整備を進める新たな仕組みです。目的は、緊急時でも素早く対応できるよう、供給の流れを安定させることにあります。

これまで日本は、装備品の多くを海外に依存してきました。しかし今後は、国内での生産・修理を拡大し、自国で防衛力を支える体制を築いていくことが重視されています。この動きによって、造船や鉄鋼、電子部品など幅広い産業が恩恵を受ける可能性があります。

さらに、日米が共同で作業することで、コストの削減や技術の共有も進むと見られます。特に艦船や航空機の分野では、日本の製造技術の高さが改めて評価されるでしょう。防衛関連株の中でも、こうした国際協力に関わる企業は今後の注目ポイントとなりそうです。

国内造船・重機メーカーへの支援策も議論

会談の中では、日本国内の造船会社や重機メーカーへの支援策についても話し合われました。防衛体制を強めるうえで、船や戦車、輸送車両を安定して作る産業の存在は欠かせません。ところが、これまで民間需要の減少や人手不足などで、国内の製造力が弱まっている現状があります。

このため政府は、防衛関連の生産を支える企業を国が支援する方針を打ち出しました。たとえば、新しい設備への投資費用を補助したり、技術者の育成を後押しするなど、長期的に生産力を維持する仕組みを整えようとしています。これにより、地域の雇用を守る効果も期待できます。

投資の観点から見ると、こうした政策は国内産業の底上げにつながります。防衛だけでなく、造船や建設機械、素材産業にも波及効果が広がる可能性があるため、今後の支援内容には注目が集まります。国の方針が変わると、株式市場の流れも変わるため、ニュースをしっかり追うことが大切です。

なぜ今、防衛関連株が“国策テーマ”として注目されるのか

今、防衛関連株が大きな注目を集めているのは、国が積極的に支援する「国策テーマ」になっているからです。国策とは、国が成長を後押しする分野のことで、政府の予算や方針が直接関係します。つまり、国策に沿った企業は安定した収益が見込めやすいのです。

背景には、防衛費を大幅に増やす政策と、安全保障の重要性が高まっている現状があります。政府は防衛産業を「守りの経済成長分野」として位置づけており、今後も長期的に予算を確保する姿勢を示しています。これにより、関連企業の受注増や研究開発の加速が期待されているのです。

過去を振り返ると、防衛費が増加した時期には、IHIや川崎重工などの株価が上昇した例もあります。こうした動きは、政府の支援が市場全体の信頼感を高めることを示しています。

つまり、防衛関連株は「国策に乗る＝追い風を受ける」分野として、今後も注目を集め続ける可能性が高いといえるでしょう。

防衛費増加 → 国内企業への発注増が期待

防衛関連株が注目される理由のひとつは、防衛費がこれまでにないペースで増えていることです。政府は、今後数年間で防衛費を大幅に拡充し、国内総生産（GDP）の2％を目標に掲げています。これは、戦後の日本で最も積極的な防衛予算の動きといえるでしょう。

防衛費が増えるということは、日本の企業への発注も増える可能性が高いということです。特に、装備品・艦船・航空機・通信システムなどを扱う企業は、新規受注や研究費の拡大が期待されます。

IHIや川崎重工、三菱重工といった大手企業だけでなく、部品や電子機器を供給する中小企業にも恩恵が広がるかもしれません。また、政府が長期的な予算を組むことで、企業は安定した経営計画を立てやすくなる点も見逃せません。

国が支える分野は景気に左右されにくいため、投資家にとっても安心感のあるテーマ株となります。防衛費の拡大は、企業の業績だけでなく、日本全体の技術力や雇用の底上げにもつながる可能性があります。

安全保障リスクの高まりが追い風に

防衛関連株が注目されるもう一つの理由は、世界的に安全保障のリスクが高まっていることです。近年、周辺国の軍備拡大や国際的な緊張が続いており、日本としても自国を守るための体制強化が急務となっています。

こうした状況は、政府の防衛方針だけでなく、民間企業の動きにも大きな影響を与えています。特に、通信、サイバー対策、衛星技術など、新しい分野での安全対策が求められる時代になりました。

これにより、従来の武器や装備だけでなく、情報や技術を守る企業の価値も見直されています。防衛産業は「戦う力」ではなく「守る力」を強める方向へと進化しているのです。

結果として、防衛関連の需要が安定しやすくなり、株価も政策の後押しを受けやすい環境が生まれています。安全保障の不安が続く限り、国は防衛費を減らすことが難しく、防衛関連株は長期的に注目されるテーマとして位置づけられています。投資家にとっては、こうした背景を理解することが重要な判断材料になります。

株式市場では「政策支援」＝業績安定のサイン

株式市場では、国の政策に支えられる分野は業績が安定しやすいと考えられています。なぜなら、政府が継続的にお金を使い、計画的に事業を進めるため、急な景気の変化に左右されにくいからです。防衛関連株もその代表であり、国が後押しすることで長期的な安定成長が見込まれています。

たとえば、過去に防衛費が増えた時期には、IHI、川崎重工、三菱重工などの株価が上昇した例があります。これらの企業は、防衛装備や艦船の製造を担っており、政策の方向性と企業の業績が直結している点が特徴です。

投資家にとって、国が支援する分野に関わる企業は、安心して中長期で保有しやすい銘柄といえます。また、政策支援が入ることで、新技術の開発や人材育成に使える資金が増えるのも強みです。

これにより、企業は未来の競争力を高めることができます。つまり、「国の支援＝企業の安定」という図式が成り立つため、政策関連株は市場の信頼を集めやすいテーマとして注目されています。

注目される防衛関連銘柄3選

ここからは、実際に防衛関連株として注目される主要企業を3社紹介します。いずれも政府の政策や予算拡大の恩恵を受けやすく、中長期的に成長が期待できる企業です。

これらの企業は、防衛装備や艦艇、ミサイル関連など、それぞれ異なる分野で高い技術を持っています。過去の動きを見ると、防衛費が増えた時期にこれらの株は上昇する傾向がありました。

さらに、トランプ大統領と高市氏の会談をきっかけに防衛テーマが再び注目されており、今後も材料として意識される可能性があります。

初心者の方でも分かりやすいように、各銘柄の得意分野・過去の実績・今後の見通しを整理してお伝えします。

【7013】IHI – 防衛装備・エンジンで中核的存在

IHIは、日本の防衛産業を支える代表的な企業の一つです。主に、航空機エンジンや防衛装備の開発・整備を手がけており、航空自衛隊が使用する戦闘機のエンジンにも深く関わっています。防衛分野だけでなく、宇宙・エネルギー・産業機械など幅広い分野に強みを持つ総合メーカーです。

同社の特徴は、高い技術力と長年の信頼にあります。これまで、F-15やF-2戦闘機のエンジン整備を担当しており、政府や防衛省からの安定した受注実績があります。近年では、次世代戦闘機「F-3」開発プロジェクトにも参加しており、国産技術の中心的存在として注目されています。

株価面では、2024年以降、防衛テーマが意識されるたびに上昇の動きが見られる傾向があります。業績も堅調で、防衛分野の安定した収益が会社全体の支えとなっています。今後も、エンジン開発や整備分野での成長が期待できる企業です。

【7012】川崎重工業 – 艦艇・潜水艦の主力メーカー

川崎重工業は、日本の防衛造船分野をけん引する大手メーカーです。主に自衛隊向けの艦艇や潜水艦の建造を行っており、日本の海を守る重要な役割を担っています。

また、航空機、鉄道、エネルギー機械など多方面で高い技術を持ち、「総合重工メーカー」としての強みが防衛事業の安定にもつながっています。

同社はこれまでに、最新型潜水艦「そうりゅう型」や新型護衛艦の建造など、多くの国家プロジェクトに関わってきました。

これらの実績により、防衛省や海上自衛隊からの信頼が非常に厚い企業として知られています。さらに、船体設計や推進装置の開発技術が高く、将来的には日米共同の艦艇開発にも関与する可能性があります。

株価の動きに目を向けると、防衛関連ニュースが出るたびに川崎重工は買われやすい傾向があります。業績も堅調で、造船や航空分野の売上が会社全体の収益を押し上げています。今後も、防衛予算の拡大や新造艦の発注増により、安定した成長が続く可能性が高い企業です。

【6208】石川製作所 – ミサイル関連でテーマ急浮上

石川製作所は、防衛装備品の部品製造を行う老舗メーカーです。特に、ミサイル関連部品の開発・製造を手がけており、近年の安全保障強化の流れを受けて注目を集めています。

ミサイルは国防の要ともいえる装備であり、その部品をつくる技術力を持つ同社は、防衛関連株の中でも特に重要な存在といえます。政府が防衛費を過去最大規模で拡大していることから、ミサイルや迎撃システムなどの生産需要が高まっています。

この影響を受け、石川製作所の株価は防衛政策の発表直後に上昇しやすい特徴があります。また、同社は製造技術に定評があり、自社の加工精度を生かして他分野への展開も視野に入れています。

防衛関連の中でも、ミサイル分野は世界的に競争が激しく、高い技術力と信頼性を求められる領域です。石川製作所は長年の実績と日本国内での供給体制を持つため、安定した受注が期待できる企業といえるでしょう。株式市場でも、防衛テーマ株の中心的存在として引き続き注目されています。

今後の見通しと投資スタンス

今後の防衛関連株は、国の方針がどこまで実際に形になるかによって、大きく方向が変わる可能性があります。結論から言えば、中長期的には上昇のチャンスが続くテーマですが、短期的には値動きの上下に注意が必要です。

その理由は、防衛費の増加が決まっても、企業の売上に反映されるまで時間がかかるためです。新しい装備の開発や艦艇の建造は、すぐに完成するものではありません。したがって、発表の直後に株価が急騰したとしても、業績の裏づけが出る前に調整（値下がり）が起こることも多いのです。

一方で、防衛は国の安全を守るための重要な分野であり、景気が悪くなっても支出が減りにくい特徴があります。つまり、他のテーマ株よりも安定しやすく、長期的には安心感をもって保有しやすい分野といえます。

したがって投資スタンスとしては、短期のニュースに反応して売買を繰り返すよりも、中期から長期でゆっくり育てる意識が大切です。特に、受注が具体化する段階や決算発表の内容を見ながら、腰を据えて投資することが成功の鍵になるでしょう。

政策実行までの時間差に注意

防衛関連株は、政府の発表や会談内容が話題になるとすぐに株価が動くという特徴があります。結論から言えば、ニュースが出た直後の値上がりは「期待先行」であり、実際の業績反映までは時間がかかることを理解しておく必要があります。

たとえば、防衛費の増額が決まったとしても、そこから装備の発注、契約、開発、納品といった工程を経るため、実際に企業が利益を得るまで1年以上かかるケースもあります。投資家がこの点を見落とすと、短期的な上昇に飛びついて高値づかみをしてしまう可能性があります。

したがって、重要なのは「いつ政策が動き出すのか」というタイミングを見極める力です。政策の発表から実行までの流れを把握し、株価の急上昇ではなく業績が上向く時期を狙うことで、より堅実な投資ができます。

短期の値動きより中期トレンドを重視

防衛関連株への投資では、短期的な値動きよりも中期的な流れを意識することが大切です。結論から言うと、数日の上げ下げにとらわれず、3か月から1年単位のトレンドを見たほうが成果を出しやすい分野です。

理由として、防衛関連の事業は発注から納品まで時間がかかるうえ、国の予算編成や契約スケジュールに左右されやすいため、すぐに結果が出るものではありません。そのため、短期間のニュースや思惑で売買を繰り返すよりも、業績の伸びが数字で確認できるまで待つ姿勢が求められます。

また、防衛関連株は材料が出るたびに急騰・急落することがありますが、トレンドを見極めることで不安定な動きにも冷静に対応できるようになります。とくに移動平均線などのチャート指標を参考にしながら、株価が上昇基調にある期間をしっかりと追う投資法が有効です。

結果として、あわてて売買するよりも、腰を据えて中期的に保有するほうが成果につながりやすいのが防衛関連株の特徴といえるでしょう。

「国策テーマ」の中でも材料性の強い企業を選ぶ

防衛関連株といっても、すべての企業が同じように上がるわけではありません。結論から言えば、「国策テーマ」の中でも材料性の強い企業を選ぶことが成功のカギとなります。

材料性が強いとは、実際に国の防衛計画に深く関わっている企業や、新しい装備・技術で注目を集めている企業のことを指します。

たとえば、IHIや川崎重工業のようにエンジンや艦艇の開発に携わる企業、あるいは石川製作所のようにミサイル関連技術を持つ企業は、政策の中心にいるため受注の期待が高まりやすいのです。

一方で、話題だけで業績が追いついていない銘柄に手を出すと、一時的な値上がりの後に下落してしまうリスクがあります。そのため、ニュースや会談の内容を見たら、どの企業が実際に恩恵を受けるのかを確認することが大切です。

つまり、防衛関連株への投資では、「国策だから上がる」と考えるのではなく、国策の中で“本当に動く企業”を見つける姿勢が必要です。そのような企業を選べば、中期的にも安定した利益を狙いやすくなります。

まとめ

双樹

保全士・制御系エンジニア

FIREを目指して株式投資に挑戦し、学びをブログで発信中。

学生時代に取得した機械保全技能検定と第二種電気工事士を活かし、リーマンショック期に保全職として就職。
アベノミクス期に装置メーカーへ転職し制御設計を経験。
コロナ禍では工場勤務に転職し機械や設備の保守・点検やシステム導入に携わっています。

資格
●機械保全技能検定（電気系保全作業）
●第二種電気工事士
●エネルギー管理士
●2級ボイラー技士
●乙種第4類危険物取扱者