【ユーラシア旅行社(9376)】チャートは強いのに、決算は弱い ― その理由はDOEにあった
チャートは綺麗な上昇トレンド。
しかし決算短信を見ると、そこまで強い数字には見えない。

「なぜこの銘柄は上がっているのか?」
この違和感の正体は、業績ではなく“DOE”にありました。
今週のテクニカル分析はこちらでまとめています。
出来高が増えないのに、なぜ上昇トレンドなのか
チャートを見たとき、最初に感じた違和感はこれでした。
「初動の形なのに、出来高がまったく増えていない」
押し目は浅く、EMAや一目均衡表に沿って滑るように上昇。
材料で急騰する銘柄の動きとは明らかに違います。
これは“買われている上昇”ではなく、“売られていない上昇”の形です。
業績だけでは説明できない値動き
直近1Qは、純利益ベースで見るとまだ力強さに欠けます。
それでも、チャートは静かな上昇トレンドを描いている。
つまり――
業績だけでは、この値動きは説明できないということです。
決算短信に書かれていた“答え”
決算短信には、はっきりとこう書かれています。
「DOE10%以上を目標」
「株価が上昇傾向にあるのは、この評価をいただけたから」
会社自身が、株価上昇の理由を明記しています。
ここが今回の値動きの核心です。
配当性向とDOEはまったくの別物
| 指標 | 配当性向 | DOE |
|---|---|---|
| 基準 | 利益 | 純資産 |
| 赤字時 | 配当困難 | 配当可能 |
| 安定性 | 低い | 高い |
| 投資家層 | 個人 | 機関・年金 |
配当性向は「儲かったから配当」。
DOEは「配当する前提で経営」。
この違いが、投資家層そのものを変えます。
ディフェンシブ評価につながる財務構造
B/Sを見ると、さらに納得できます。
- 現金及び預金:約19億円
- 自己資本比率:56.7%
- 旅行前受金:10.6億円(前受金モデル)
- 借入依存が低い
旅行会社としては異例レベルの安定財務。
コロナ期を耐えた背景でもあります。
機関投資家の見え方は「高利回りの準債券」
DOEを掲げ、財務が厚い会社は
インカム資産(債券に近い株)
として評価されます。
長期保有前提、売られにくい、出来高が増えない。
それがこのチャートの正体です。
だからこのチャートになる
最初の違和感に戻ります。
初動の形なのに出来高が増えない
理由はシンプルで、
買われているのではない
売られていないから上がっている
という状態だからです。
まとめ
業績材料では説明できなかった上昇。
その答えは、決算短信の一文にありました。
DOEを掲げたことで、評価軸そのものが変わった。
だからこそ、材料も出来高も伴わず、静かに上昇トレンドを描いているのです。
本記事は投資判断を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。
