【空調関連株比較】協立エアテックと日本空調サービス|決算に差が出る理由を解説
空調関連という同じカテゴリーに属する2社
協立エアテックと日本空調サービスは、どちらも「空調関連株」に分類される企業です。ビルや施設の空調環境を支えるという点で共通しており、建設・設備投資や公共投資の動向と密接な関係を持っています。
そのため、市場では同じテーマ株として扱われることも少なくありません。
空調関連株は建設・設備投資の資金循環の一部です。資金の流れを俯瞰するなら以下の記事も参考になります。
なぜこの2社は「似ている」と言われるのか
両社が似ていると言われる理由は、以下の共通点にあります。
- 空調設備に関わる事業を展開している
- 建設・非住宅分野との関係が深い
- 公共施設や商業施設など大型建築物が主要な市場
一見すると、どちらも「空調設備関連で安定した需要がある企業」と見えます。
それでも決算と株価の評価に差が出ている理由
同じ空調関連でありながら、直近の決算内容や株価の評価には明確な差があります。協立エアテックは業績が弱含んでいる一方、日本空調サービスは比較的安定した決算を維持しています。
この違いは、景気の良し悪しではなく、両社の事業構造の違いによって生まれています。
なぜ協立エアテックと日本空調サービスを比較するのか
この2社は「同じ空調関連」という共通点を持ちながら、株式市場での評価軸が大きく異なります。
協立エアテックは回復期待で評価され、日本空調サービスは安定性で評価される傾向があります。その違いを理解することで、空調関連株への投資判断がしやすくなります。
事業モデルの違い|製造業と保守サービス業
協立エアテック
協立エアテックは、空調・防災機器の製造・販売を行うメーカーです。原材料を仕入れ、製品を製造し、建設現場へ納品するという典型的な製造業のビジネスモデルを採用しています。そのため、原材料価格や労務費の影響を直接受けやすい構造です。
詳細は下記の協立エアテック解説記事をご覧ください。
日本空調サービス
一方、日本空調サービスは空調設備の保守・点検・メンテナンスを主力とするサービス業です。定期点検や長期保守契約が多く、毎年安定的に収益が積み上がるストック型ビジネスが特徴です。
詳細は下記の日本空調サービス解説記事をご覧ください。
原材料高・コスト上昇の影響はどちらが大きいか
協立エアテックは製造業であるため、鋼材や部材価格の上昇が利益を直撃します。
価格転嫁には時間がかかり、短期的には利益が圧迫されやすい傾向があります。
一方、日本空調サービスは材料コストの比率が低く、人件費中心のコスト構造です。
契約更新時に価格改定を行いやすく、コスト上昇の影響は比較的限定的です。
住宅・非住宅依存度の違いが決算に与える影響
協立エアテックは住宅向け設備の比率も一定程度あり、住宅着工の減少や金利上昇の影響を受けやすい側面があります。
日本空調サービスは、病院・データセンター・官公庁・商業施設など非住宅分野が中心で、住宅市況の影響を受けにくい点が強みです。
財務体質の比較|どちらも強いが意味合いが違う
両社とも自己資本比率は高く、財務体質は健全です。ただし意味合いは異なります。
- 協立エアテック:景気が悪化しても耐えられる体力
- 日本空調サービス:安定収益を背景にした堅実な財務
どちらも倒産リスクは低く、安心感のある企業と言えます。
株式市場での評価ポイントの違い
- 協立エアテック
- 利益回復のタイミングや建設需要の回復が評価ポイント
- 日本空調サービス
- 安定成長と継続的な利益確保が評価ポイント
株価は現在の利益水準だけでなく、「今後どう変化するか」を見て動いています。
投資スタンス別の選び方
- 安定性・長期保有を重視する場合:日本空調サービス
- 回復期待やテーマ性を重視する場合:協立エアテック
自分の投資スタイルに合った銘柄を選ぶことが重要です。
まとめ|同じ空調関連でも役割が違う
協立エアテックと日本空調サービスは、同じ空調関連企業でありながら、事業モデルも市場での評価軸も異なります。どちらが優れているかではなく、「どの局面でどちらを選ぶか」が投資判断のポイントになります。
空調関連株を考える上で、この2社の違いを理解しておくことは大きなヒントになるでしょう。
