【ビーエイブル(604A)】廃炉関連の大型工事が牽引|売上高10.3%増・営業利益50.4%増
2026年7月に新規上場したビーエイブルの2026年7月期は、売上高99億800万円、営業利益10億900万円となりました。福島第一原子力発電所の廃炉関連工事が着実に進み、廃棄物処理関連の大型工事も業績を押し上げています。
営業利益率は7.5%から10.2%へ改善しました。一方、再生可能エネルギー事業では電力小売の立ち上げ費用が先行しており、主力工事事業の強さと新規事業への投資を分けて読む必要があります。

廃炉・廃棄物処理工事が利益率を押し上げた2026年7月期
工事事業の利益は40.0%増
売上高は99億800万円と前期比10.3%増え、営業利益は10億900万円と50.4%増えました。増収率を大きく上回る増益となり、営業利益率は2.7ポイント改善しています。
| 項目 | 2026年7月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 9,908百万円 | 10.3%増 |
| 営業利益 | 1,009百万円 | 50.4%増 |
| 経常利益 | 1,022百万円 | 55.6%増 |
| 当期純利益 | 735百万円 | 54.6%増 |
主力の工事事業では、福島第一原子力発電所向け廃炉工事に加え、廃棄物処理関連の大型工事を連続受注しました。島根原子力発電所2号機の定期検査に関わる点検・保守工事や、処理水タンク補修工事も寄与しています。
工事事業の売上高は86億1,900万円と9.8%増、セグメント利益は16億100万円と40.0%増でした。全社増益を支えた中心は、明らかにこの事業です。
電力小売の先行費用で再エネ事業は赤字
再生可能エネルギー事業は、風力発電関連のメンテナンス拡大によって売上高が7.3%増えました。しかし、新たに始めた電力小売事業は顧客数がまだ限られ、運営費用が収益を上回っています。そのため、同事業は1,400万円のセグメント損失となりました。
主力事業が利益を伸ばす一方で、電力小売は事業基盤を整える段階です。今後の可能性はありますが、黒字化はまだ確認できていません。顧客数や供給量が開示されるかを含め、次期の実績で確かめる必要があります。
次期も2桁増収増益、年間配当は20円を予想
営業利益は40.5%増の14億1,800万円を計画
2027年7月期は、売上高118億4,900万円、営業利益14億1,800万円を見込んでいます。期末配当は20円、年間配当も20円の予想です。
| 項目 | 2026年7月期実績 | 2027年7月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 9,908百万円 | 11,849百万円 | 19.6%増 |
| 営業利益 | 1,009百万円 | 1,418百万円 | 40.5%増 |
| 経常利益 | 1,022百万円 | 1,388百万円 | 35.8%増 |
| 当期純利益 | 735百万円 | 956百万円 | 30.0%増 |
2026年7月期の営業キャッシュ・フローは9億4,600万円のプラスでした。一方、研究開発センター、工場用地、特殊車両、バイオマス発電所関連への投資により、投資キャッシュ・フローは25億1,100万円のマイナスです。成長投資を利益と営業キャッシュ・フローでどこまで回収できるかも重要になります。
大型工事の継続と投資回収を追いたい
次期計画の達成には、廃炉関連工事の進捗と大型工事の受注が引き続き土台になります。案件の規模や工程によって売上計上の時期が動く可能性があるため、工事事業の受注・進捗を確認したいところです。
再生可能エネルギーでは、電力小売が赤字を縮められるかに加え、先行投資した設備や出資が将来のキャッシュ・フローにつながるかを見ます。主力工事事業の高い利益率を維持しながら、新規事業を育てられるかが評価軸です。
まとめ
ビーエイブルの2026年7月期は、福島第一原子力発電所の廃炉関連工事と廃棄物処理関連の大型工事が牽引し、売上高10.3%増、営業利益50.4%増となりました。主力工事事業の利益成長が、全社の利益率改善へつながっています。
次期も大幅増益を計画し、年間配当20円を予想しています。工事事業の案件進捗に加え、先行費用が出ている電力小売と大型投資の回収状況を確認していきたい決算です。
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