【いつも(7694)】新規ブランド成長と物流支援で営業黒字化!売上高45.9%増
株式会社いつも(7694)は2026年8月14日に、2027年3月期第1四半期決算を発表しました。
今回の決算では、売上高が前年同期比45.9%増の47億92百万円となり、大幅な増収を達成しました。さらに、営業利益は前年同期の8,084万円の赤字から3,010万円の黒字へ転換しています。経常利益も黒字化し、前年同期に赤字だった損益が大きく改善しました。
営業黒字化の背景には、前期までに獲得・ローンチした新規ブランドの成長や、TikTok Shop領域における物流支援の取引拡大があります。また、連結子会社では過剰在庫の抑制や固定費削減によって営業損益が改善しており、全社の収益改善にもつながりました。
一方で、2027年3月期の通期業績予想は変更されていません。会社は売上高205億60百万円、営業利益3億26百万円を見込んでおり、今回の第1四半期決算が通期計画に対してどの程度進んでいるのかを確認することも重要です。
この記事では、株式会社いつもの2027年3月期第1四半期決算について、売上高が45.9%増加した理由、営業黒字化につながった要因、通期業績予想に対する進捗状況、今後の注目ポイントを決算短信に沿って解説します。

売上高45.9%増で営業黒字化!2027年3月期第1四半期決算を解説
株式会社いつもの2027年3月期第1四半期決算は、売上高45.9%増と大幅な増収となり、営業利益も赤字から黒字へ転換しました。
前年同期は営業損失8,084万円、経常損失9,207万円、親会社株主に帰属する四半期純損失8,861万円でしたが、今期は営業利益3,010万円、経常利益3,220万円、四半期純利益181万円となっています。売上高の拡大に加えて収益面も改善したことが、今回の決算における大きなポイントです。
業績概要
| 項目 | 2027年3月期第1四半期 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 47億92百万円 | +45.9% |
| 調整後EBITDA | 81百万円 | 黒字化 |
| 営業利益 | 30百万円 | 黒字化 |
| 経常利益 | 32百万円 | 黒字化 |
| 四半期純利益 | 1百万円 | 黒字化 |
売上高は47億92百万円となり、前年同期の32億85百万円から大きく増加しました。営業利益も前年同期の8,084万円の赤字から3,010万円の黒字へ転換しています。
また、調整後EBITDAは前年同期の3,500万円の赤字から8,100万円の黒字となりました。営業利益だけでなく、調整後EBITDAでも黒字化している点から、収益力が前年同期から改善していることが分かります。
一方、四半期純利益は181万円にとどまりました。営業利益や経常利益が3,000万円を超える水準まで改善したのに対して、最終利益の伸びは限定的です。税金等調整前四半期純利益3,330万円に対して法人税等が3,149万円計上されたことが影響しています。
そのため今回の決算は、単純な「最終利益の大幅増益」というより、売上高の大幅な伸長を受けて営業損益・経常損益が黒字化した決算と捉えるのが適切でしょう。
売上高45.9%増となった理由
今回の増収を支えたのが、複数のサービスにおける売上拡大です。
なかでも大きく伸びたのが協業ブランドパートナーサービスで、売上高は38億65百万円となりました。決算短信によると、前期までに獲得・ローンチした新規ブランドが着実に成長したほか、TikTok Shop領域における物流支援の取引拡大も売上増加に貢献しています。
また、Oneコマースサービスの売上高は7億78百万円となりました。共創・自創バリューアップサービスは1億円、ECプラットフォームサービスは4,700万円となっています。
この結果、全社の売上高は前年同期比45.9%増の47億92百万円まで拡大しました。
つまり今回の増収は、一つのサービスだけに依存したものではなく、主力サービスの成長に加えて新規ブランドの成長や物流支援の取引拡大などが重なったことがポイントです。
営業利益は赤字から黒字へ
今回の決算で特に注目したいのが、営業利益の黒字化です。
前年同期は8,084万円の営業損失でしたが、今期は3,010万円の営業利益となりました。売上高の増加に伴って売上総利益も前年同期の12億16百万円から18億9百万円へ増加しており、増収が利益改善につながっています。
さらに、共創・自創バリューアップサービスでは、主力領域の需要変動によって売上高は前年同期を下回ったものの、過剰在庫の抑制と固定費削減によって営業損益の赤字幅が縮小・改善しました。
したがって、今回の営業黒字化は売上高の増加だけではなく、新規ブランドの成長や物流支援による増収と、収益体質の改善が重なった結果と考えられます。
営業利益が黒字化した一方で、最終利益はまだ181万円にとどまっています。今後は、今回の増収を継続しながら営業利益をどこまで積み上げられるかが重要になります。
営業黒字化の理由は?売上増加と収益体質改善を分析
株式会社いつもの2027年3月期第1四半期は、営業利益が前年同期の赤字から黒字へ転換しました。
その背景を決算短信から確認すると、単純に売上高が増えただけではありません。前期までに獲得した新規ブランドの成長や物流支援の取引拡大に加え、子会社の収益改善も進んでいます。増収と収益体質の改善が重なったことが、今回の営業黒字化につながったと考えられます。
新規ブランドの成長が売上増加を牽引
今回の決算で特に注目したいのが、協業ブランドパートナーサービスの成長です。
同サービスの売上高は38億65百万円となり、全社売上高47億92百万円の大部分を占めています。決算短信によると、前期までに獲得・ローンチした新規ブランドが着実に成長し、全社の業績を大きく牽引しました。
さらに、TikTok Shop領域における物流支援の取引も拡大しています。
この結果、協業ブランドパートナーサービスの売上増加が全社の増収に大きく寄与しました。今回の売上高45.9%増を考えるうえでは、新規ブランドを獲得した後、そのブランドが成長して売上に貢献し始めていることが重要なポイントです。
物流支援の取引拡大も増収に寄与
今回の決算では、TikTok Shop領域における物流支援の取引拡大も明記されています。
決算短信によると、協業ブランドパートナーサービスでは新規ブランドの成長に加えて物流支援の取引が拡大し、売上高の増加につながりました。
また、Oneコマースサービスでは、TikTok Shopなどを活用した「認知から購買・フルフィルメントまでの一気通貫支援」を展開し、第1四半期の売上高は7億78百万円となっています。
ここでは事業そのものを詳しく説明するのではなく、今回の決算でTikTok Shop関連の取引拡大が売上成長に寄与したという点を押さえておけば十分でしょう。
子会社の赤字幅縮小も利益改善に貢献
増収だけでなく、子会社の収益体質が改善したことも今回の営業黒字化を支えています。
共創・自創バリューアップサービスでは、主力とするスポーツ・スノーアパレル領域が需要変動の影響を受けたことで、売上高は前年同期を下回りました。
一方で、過剰在庫の抑制と固定費削減に取り組んだ結果、連結子会社の営業損益は前年同期から赤字幅が縮小・改善しています。
つまり、今回の黒字化は「売上が増えたから」という一つの要因だけではありません。
売上を伸ばす部分では新規ブランドの成長や物流支援の取引拡大が進み、利益面ではコスト削減による収益改善も進んだという二つの側面があります。
調整後EBITDAも黒字化
営業利益だけでなく、調整後EBITDAも黒字化しています。
調整後EBITDAは前年同期のマイナス35百万円から、2027年3月期第1四半期には81百万円となりました。調整後EBITDAは営業利益に減価償却費、のれん償却費、株式報酬費用、M&Aにかかる取得費用を加えて算出される指標です。
営業利益と調整後EBITDAの双方が黒字化したことから、前年同期と比較して収益面が大きく改善したことが確認できます。
最終利益は1百万円にとどまる点には注意
一方で、今回の決算を評価する際には、最終利益が大きく伸びたわけではない点に注意が必要です。
親会社株主に帰属する四半期純利益は181万円でした。前年同期は8,861万円の赤字だったため黒字転換ではありますが、営業利益3,010万円、経常利益3,220万円と比較すると、最終利益の水準はまだ小さいと言えます。
税金等調整前四半期純利益は3,330万円でしたが、法人税等が3,149万円計上されたことで、最終的な四半期純利益は181万円となりました。
したがって今回の決算では、「営業黒字化した」という点を評価しつつ、最終利益まで十分に利益が残る収益構造になっているかは、今後の決算で確認する必要があります。
今回の営業黒字化は、新規ブランドの成長や物流支援による増収に加え、子会社の赤字幅縮小などが重なった結果です。次の焦点は、この改善が一時的なものではなく、第2四半期以降も営業利益を安定して積み上げられるかに移ります。
通期業績予想は据え置き!今後の注目ポイントを分析
株式会社いつもの2027年3月期第1四半期決算は、売上高45.9%増、営業利益の黒字化という好スタートになりました。
一方で、会社は通期業績予想を変更していません。決算短信では、第1四半期の連結業績について「概ね当初の計画どおり推移している」としており、現時点では上方修正を行う段階ではないと判断しています。
そのため、今回の決算では「売上高が大幅に伸びた」という結果だけを見るのではなく、通期計画に対してどこまで進んでいるのか、そして営業黒字化を今後も維持できるのかを確認することが重要です。
通期業績予想は変更なし
2027年3月期の通期業績予想は、売上高205億60百万円、調整後EBITDA5億07百万円、営業利益3億26百万円、経常利益3億05百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1億88百万円となっています。
| 項目 | 2027年3月期通期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 205億60百万円 | +15.0% |
| 調整後EBITDA | 5億07百万円 | +9.6% |
| 営業利益 | 3億26百万円 | +21.0% |
| 経常利益 | 3億05百万円 | +22.2% |
| 純利益 | 1億88百万円 | +19.6% |
会社は今回、これらの業績予想を据え置きました。前年同期から大幅に改善した第1四半期決算だったものの、通期予想を上方修正するほどの業績進捗とは判断していないことになります。
したがって、次の決算では第1四半期の好調が続き、通期計画を上回るペースまで利益成長が加速するかがポイントになります。
通期予想に対する第1四半期の進捗率
第1四半期の売上高は47億92百万円でした。通期予想205億60百万円に対して、約23.3%の進捗です。
一方、営業利益は3,010万円で、通期予想3億26百万円に対する進捗率は約9.2%にとどまります。
売上高は通期予想の4分の1に近い水準まで進んでいるのに対し、営業利益は1割弱です。この差を見ると、今後の四半期で利益率をさらに改善できるかが重要だと分かります。
特に今回の第1四半期は営業黒字化を達成したものの、最終利益は181万円にとどまっています。したがって、次の決算では売上高だけでなく、営業利益がどの程度積み上がるかを確認したいところです。
営業利益3億26百万円を達成できるか
通期営業利益予想は3億26百万円です。
第1四半期で3,010万円を計上したため、残り3四半期で必要となる営業利益は約2億96百万円です。単純計算では、第2四半期以降に四半期平均で約9,900万円の営業利益を確保する必要があります。
もちろん、株式会社いつもの業績が各四半期で均等に発生するとは限りません。そのため、この数字だけで通期予想の達成可能性を判断することはできません。
ただし、今回の第1四半期で営業黒字化したことを考えると、今後は黒字化した営業利益をどこまで安定して積み上げられるかが重要になります。
新規ブランドの成長や物流支援の取引拡大が続けば、売上高の拡大によって利益を積み上げられる可能性があります。一方で、今回のような増収が続かなければ、通期営業利益3億26百万円の達成にはハードルが残ります。
財務面では借入金の動向にも注目
今回の決算では、業績だけでなく財務面にも確認しておきたいポイントがあります。
2026年6月末の総資産は100億99百万円となり、前期末から5億41百万円増加しました。現金及び預金は9億28百万円から11億42百万円へ増加し、売掛金も31億28百万円から34億8百万円へ増加しています。
一方、負債は75億55百万円となり、前期末から5億37百万円増加しました。特に、1年内返済予定の長期借入金が9億64百万円から19億93百万円へ増加しています。これに対して長期借入金は18億43百万円から12億3百万円へ減少しました。
これは直ちに財務上の問題があることを意味するものではありませんが、今後は業績改善とあわせて借入金の返済負担やキャッシュの状況も確認しておきたいところです。
なお、今回の第1四半期決算短信では四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、営業活動によるキャッシュフローについては具体的な評価ができません。
配当は0円予想
配当については、2027年3月期の年間配当予想が0円となっており、今回の決算でも変更はありません。
そのため、現時点では配当による株主還元よりも、売上成長と利益率改善によって企業価値を高められるかが重要な銘柄と言えるでしょう。
今回の決算では営業黒字化という明確な改善が確認できました。ただし、通期業績予想は据え置きであり、営業利益の進捗率も約9.2%にとどまっています。
したがって今後は、新規ブランドの成長や物流支援による増収が第2四半期以降も続くか、そしてその売上成長を営業利益につなげられるかが最大の注目ポイントです。
第1四半期の黒字化を一時的な改善で終わらせず、通期営業利益3億26百万円の達成につなげられるか。ここが次回以降の決算で確認したいポイントになります。
まとめ
株式会社いつも(7694)の2027年3月期第1四半期決算は、売上高が前年同期比45.9%増の47億92百万円となり、営業利益が前年同期の8,084万円の赤字から3,010万円の黒字へ転換しました。経常利益も3,220万円の黒字となり、前年同期から収益面が大きく改善しています。
今回の営業黒字化を支えたのは、前期までに獲得・ローンチした新規ブランドの成長と、TikTok Shop領域における物流支援の取引拡大です。協業ブランドパートナーサービスの売上高は38億65百万円となり、全社の増収を大きく牽引しました。また、子会社では過剰在庫の抑制や固定費削減によって営業損益の赤字幅が縮小しています。
一方で、通期業績予想は据え置きです。会社は2027年3月期に売上高205億60百万円、営業利益3億26百万円を見込んでおり、第1四半期は売上高で約23.3%、営業利益で約9.2%の進捗となっています。
そのため、今回の決算は「売上高45.9%増」という数字だけで評価するのではなく、営業赤字から黒字化したことを確認しつつ、この利益改善を第2四半期以降も継続できるかを見る決算といえるでしょう。
また、親会社株主に帰属する四半期純利益は181万円にとどまっており、営業利益の黒字化がそのまま最終利益の大幅な増加につながったわけではありません。今後は売上成長に加えて、営業利益を安定して積み上げられるかが重要です。
今回の決算をまとめると、新規ブランドの成長や物流支援の取引拡大によって増収となり、コスト削減なども重なって営業黒字化を達成したことが最大のポイントです。
次回以降は、売上高の成長が続くかだけでなく、通期営業利益3億26百万円の達成に向けて利益率をどこまで改善できるかを確認したいところです。第1四半期の黒字化が一時的なものではなく、通期の利益成長につながるかが、今後の注目点になります。
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