【インテリジェントウェイブ(4847)】システム開発案件の採算改善とハードウェア販売増で過去最高益で営業利益12.3%増!
インテリジェント ウェイブ(4847)は2026年8月5日に2026年6月期の決算を発表しました。
2026年6月期は、売上高が前期比10.6%増、営業利益が12.3%増、経常利益が12.6%増、当期純利益が10.2%増となり、増収増益を達成しました。さらに、売上高と各利益は過去最高を更新しています。
今回の増益を支えたのは、主要顧客のシステム更改案件などの進捗による売上増加に加え、主要案件を中心としたシステム開発案件の採算が堅調に推移したこと、そしてハードウェア販売が増加したことです。
一方で、前期にクラウドサービスやセキュリティ領域で大型の複数年契約を獲得した反動から、受注高は20.5%減、受注残高は9.3%減となりました。ただし、システム開発案件の受注は主要顧客のシステム更改案件などを背景に増加しています。
また、2027年6月期については、売上高2.6%増、営業利益6.0%増の増収増益を会社は予想しています。2026年6月期の好調な業績を一時的なものとせず、来期も利益成長を続ける計画となっています。
この記事では、インテリジェント ウェイブの2026年6月期決算について、業績の概要や増収増益となった理由、受注高の減少要因などを決算短信に基づいて詳しく解説します。
営業利益12.3%増!2026年6月期決算を解説
業績概要
2026年6月期の業績は以下のとおりです。
| 項目 | 2026年6月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 172億47百万円 | +10.6% |
| 営業利益 | 20億76百万円 | +12.3% |
| 経常利益 | 21億29百万円 | +12.6% |
| 当期純利益 | 14億87百万円 | +10.2% |
売上高は172億47百万円となり、前期の155億96百万円から10.6%増加しました。営業利益も20億76百万円となり、前期の18億48百万円から12.3%増加しています。経常利益は21億29百万円、当期純利益は14億87百万円となり、主要な利益項目もそろって増加しました。
特に注目したいのは、売上高だけでなく、営業利益・経常利益・当期純利益も過去最高を更新したことです。売上高営業利益率は12.0%となり、前期の11.9%から小幅に改善しました。また、自己資本利益率(ROE)は15.2%となり、前期の14.4%から上昇しています。
今回の決算は、売上規模が拡大しただけではありません。売上増加に加えて、主要案件の採算が堅調に推移したことで利益の伸びが売上高の伸びを上回り、営業利益率を維持しながら過去最高益を更新した点がポイントです。
主要顧客のシステム更改案件が売上高を押し上げ
売上高の増加には、主要顧客のシステム更改案件などの進捗が大きく寄与しました。
決済領域では、主要顧客のシステム更改案件などが進んだことで、ハードウェア販売が増加したほか、下期にはシステム開発売上も増加しました。また、カード会社における基幹システムのモダナイズや不正利用対策を中心としたシステム投資需要も堅調に推移しています。
その結果、決済領域の売上高は142億85百万円、前年同期比12.0%増となりました。
領域別に見ると、クラウドサービスの売上高は42億93百万円で前年同期比23.4%増、セキュリティは20億67百万円で同2.2%増、データ通信・分析基盤は8億94百万円で同9.4%増となっています。
なかでもクラウドサービスは23.4%増と大きく伸長しており、全体の増収を支える要因の一つとなりました。
システム開発案件の採算とハードウェア販売が営業増益に寄与
営業利益が12.3%増となった背景には、売上高の増加だけでなく、案件の採算と販売構成の改善があります。
決算短信によると、一部顧客向けのクラウドサービス案件では品質対応の影響やセキュリティ領域における製品構成の影響から粗利率が低下しました。しかし、品質対応については2026年6月期中に収束しています。
その一方で、主要案件を中心としたシステム開発案件の採算は堅調に推移しました。さらにハードウェア販売も増加したことで、全体として営業利益は前期を上回りました。
つまり今回の営業増益は、単純な売上高の増加だけが理由ではありません。主要案件の採算が堅調だったこと、ハードウェア販売が増加したこと、そして品質対応が収束したことが重なった結果といえます。
受注高は減少もシステム開発案件は増加
一方、今後の業績を見るうえでは受注動向にも注意が必要です。
2026年6月期の受注高は153億65百万円となり、前期比20.5%減少しました。受注残高も184億29百万円となり、同9.3%減少しています。
ただし、この数字だけで受注環境が大きく悪化したと判断するのは適切ではありません。
会社によると、前期にクラウドサービスやセキュリティ領域で大型の複数年契約を複数獲得した反動が、今回の受注高・受注残高の減少につながっています。一方で、システム開発案件については主要顧客のシステム更改案件などを背景に増加しました。
そのため、今後は大型契約の反動による受注減少と、システム開発案件の受注増加を分けて見る必要があります。
2026年6月期は、主要顧客のシステム更改案件が進捗して売上高が伸び、システム開発案件の採算が堅調に推移したことやハードウェア販売の増加によって営業利益も拡大しました。その結果、売上高と各利益が過去最高を更新しています。
一方で、受注高・受注残高は大型複数年契約の反動で減少しており、来期以降は新たな案件をどこまで積み上げられるかが重要になります。
株価上昇の理由は?システム開発案件・ハードウェア販売の好調で過去最高益を更新
インテリジェント ウェイブの2026年6月期決算は、売上高10.6%増、営業利益12.3%増と増収増益となり、売上高と各利益が過去最高を更新する好決算となりました。
今回の決算で評価したいのは、単に売上高が増えたことではありません。主要顧客のシステム更改案件などが進捗したことで売上高が伸びたうえ、主要案件を中心としたシステム開発案件の採算が堅調に推移し、ハードウェア販売も増加したことで営業利益が売上高以上の伸び率となった点が重要です。
一方で、受注高と受注残高は減少しているため、今後の株価を考えるうえでは、今回の過去最高益が継続的な成長につながるのかを確認する必要があります。
システム更改案件の進捗が増収につながった
今回の増収の大きな要因となったのが、主要顧客のシステム更改案件などの進捗です。
決済領域では、主要顧客のシステム更改案件が進んだことでハードウェア販売が増加し、さらに下期にはシステム開発売上も増加しました。
また、カード会社における基幹システムのモダナイズや不正利用対策を中心としたシステム投資需要も堅調に推移しています。こうした案件の進捗が、2026年6月期の売上高を押し上げる要因となりました。
決済領域の売上高は142億85百万円となり、前年同期比12.0%増加しています。特にクラウドサービスは42億93百万円となり、前年同期比23.4%増と大きく伸びました。
つまり今回の増収は、単一の案件による一時的な売上増加ではなく、主要顧客のシステム更改やシステム投資の進展が複数の売上項目に波及した結果と見ることができます。
システム開発案件の採算が堅調
営業利益12.3%増の理由として、売上高の増加とともに注目したいのがシステム開発案件の採算です。
一部のクラウドサービス案件では品質対応によって粗利率が低下しました。また、セキュリティ領域では製品構成の影響もあり、利益率にマイナスの影響がありました。
しかし、会社によると、品質対応は2026年6月期中に収束しています。その一方で、主要案件を中心としたシステム開発案件の採算は堅調に推移しました。さらにハードウェア販売も増加したことで、営業利益は前期比12.3%増の20億76百万円まで伸びています。
ここが今回の決算で重要なポイントです。
売上高が10.6%増加する中で営業利益は12.3%増加しており、利益の伸びが売上高の伸びを上回っています。
これは、売上規模を拡大しただけではなく、主要案件の採算を維持しながら利益を確保できたことを示しています。
ハードウェア販売の増加も利益を押し上げた
もう一つの増益要因がハードウェア販売の増加です。
会社は決算短信の中で、主要案件を中心としたシステム開発案件の採算が堅調だったことに加え、ハードウェア販売が増加したことで営業増益となったと説明しています。
今回の決算では、システム開発案件の進捗によって売上高が増加しただけでなく、ハードウェア販売の増加も加わりました。その結果、クラウドサービス案件の品質対応などによる粗利率低下の影響を吸収し、営業利益を伸ばすことができました。
そのため、今回の決算を評価する際には、「売上増→利益増」という単純な構図ではなく、「システム更改案件の進捗+システム開発案件の採算+ハードウェア販売増加」という3つの要素を押さえることが重要です。
受注高の減少は株価を見るうえで注意
一方で、今回の決算には注意すべきポイントもあります。
2026年6月期の受注高は153億65百万円となり、前年同期比20.5%減少しました。受注残高も184億29百万円となり、同9.3%減少しています。
ただし、この減少には前期の大型案件獲得の反動があります。
前期にはクラウドサービスやセキュリティ領域で大型の複数年契約を獲得していたため、その反動によって今回の受注高と受注残高が減少しました。一方、システム開発案件については主要顧客のシステム更改案件などを背景に増加しています。
したがって、受注高20.5%減だけを見て業績悪化と判断するのは適切ではありません。むしろ今後は、大型契約の反動減を補うだけのシステム開発案件や新規案件を獲得できるかが重要になります。
今回の決算は、システム更改案件の進捗による増収、システム開発案件の堅調な採算、ハードウェア販売の増加によって過去最高益を更新したことが最大の評価ポイントです。
一方で、受注高・受注残高は減少しているため、次の焦点はこの過去最高益を2027年6月期以降も継続できるかに移ります。
2027年6月期の業績予想は?増収増益を継続、年間配当37円を予想
インテリジェント ウェイブは、2026年6月期に売上高・各利益で過去最高を更新しました。さらに2027年6月期についても、売上高177億円、営業利益22億円を見込み、増収増益を継続する計画を示しています。
2026年6月期は主要顧客のシステム更改案件などが進捗し、システム開発案件の採算も堅調に推移しました。一方で、前期に大型の複数年契約を獲得した反動から受注高・受注残高は減少しています。そのため、2027年6月期は大型案件の反動減を吸収しながら、システム開発案件などを積み上げて利益成長を続けられるかが重要になります。
2027年6月期も増収増益を予想
会社が公表した2027年6月期の業績予想は以下のとおりです。
| 項目 | 2027年6月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 177億円 | +2.6% |
| 営業利益 | 22億円 | +6.0% |
| 経常利益 | 22億40百万円 | +5.2% |
| 当期純利益 | 15億30百万円 | +2.9% |
売上高は177億円と、2026年6月期の172億47百万円から2.6%増加する見通しです。営業利益も22億円となり、2026年6月期の20億76百万円から6.0%増加する計画となっています。
2026年6月期の営業利益が12.3%増だったことを考えると、来期の6.0%増は伸び率としては鈍化します。ただし、過去最高益を更新した翌年度も営業増益を見込んでいる点は評価できます。
会社は、カード会社や決済事業者のIT投資需要は引き続き底堅く、主要顧客向けのシステム更改案件を中心としたシステム開発も堅調に推移すると見込んでいます。
売上成長は鈍化も利益成長を確保
2027年6月期の業績予想を見るうえで重要なのが、売上高の伸びより営業利益の伸びが大きいことです。
売上高は2.6%増の177億円を予想する一方、営業利益は6.0%増の22億円を計画しています。
これは、2026年6月期に発生した一部顧客向けクラウドサービス案件の品質対応が収束したことに加え、今後もシステム開発案件の採算を確保しながら事業を進める方針が背景にあります。会社は2027年6月期について、品質管理の強化や生産性向上による収益性改善にも取り組むとしています。
一方で、前期に大きく伸びたハードウェア販売については、2027年6月期は前期並みとなる見通しです。また、クラウドサービスは安定的な成長を見込んでいるものの、2026年6月期のような高い売上成長率は想定していません。
そのため、来期は売上を急拡大させる局面というより、現在の収益基盤を維持しながら利益率を高めていく局面と見ることができます。
年間配当は37円を予想
株主還元についても確認しておきましょう。
2026年6月期の年間配当は37円となり、前期の35円から2円増配しました。2027年6月期についても、年間37円の配当を予定しています。
| 項目 | 2025年6月期 | 2026年6月期 | 2027年6月期予想 |
|---|---|---|---|
| 年間配当 | 35円 | 37円 | 37円 |
| 配当性向 | 67.9% | 65.2% | 63.6% |
2027年6月期は利益成長を見込む一方で、年間配当は37円を維持する計画です。配当性向は63.6%を予想しており、利益成長によって配当性向は2026年6月期の65.2%から低下する見込みです。
今後は次期中期経営計画と収益性改善に注目
2027年6月期は、現在の中期経営計画における最終年度となります。
会社は、2026年6月期に発生した品質対応が収束したことを踏まえ、品質管理の強化や生産性向上による収益性改善を進める方針です。また、2028年6月期から始まる次期中期経営計画を見据え、経営基盤の強化にも取り組むとしています。
今回の決算では、2026年6月期に過去最高益を更新したうえで、2027年6月期も増収増益を予想しています。したがって今後の注目点は、システム開発案件を中心に受注を積み上げながら、営業利益6.0%増という会社計画を達成できるかという点です。
特に受注高は前期の大型複数年契約の反動で減少しているため、次の決算では新規案件やシステム更改案件の受注状況を確認する必要があります。2026年6月期の好決算を一過性のものにせず、2027年6月期も利益成長につなげられるかが、今後の株価を考えるうえで重要なポイントになるでしょう。
まとめ
インテリジェント ウェイブ(4847)の2026年6月期決算は、売上高10.6%増、営業利益12.3%増、経常利益12.6%増、当期純利益10.2%増となり、増収増益を達成しました。売上高と各利益はいずれも過去最高を更新しており、好調な決算だったと評価できます。
今回の業績を押し上げたのは、主要顧客のシステム更改案件などの進捗による売上増加に加え、主要案件を中心としたシステム開発案件の採算が堅調に推移したこと、ハードウェア販売が増加したことです。2026年6月期中に一部クラウドサービス案件の品質対応が収束したことも、今後の収益性を考えるうえでプラス材料となります。
一方、受注高は前期比20.5%減、受注残高は9.3%減となりました。ただし、これは前期にクラウドサービスやセキュリティ領域で大型の複数年契約を獲得した反動が主因です。システム開発案件の受注は主要顧客のシステム更改案件などを背景に増加しているため、受注高の減少だけで業績悪化と判断する必要はありません。
2027年6月期については、売上高177億円、営業利益22億円の増収増益を会社は予想しています。営業利益の伸び率は6.0%と前期より鈍化するものの、過去最高益を更新した後も増益を計画している点は注目できます。年間配当は37円を予想しています。
今後は、システム開発案件の受注をどこまで積み上げられるか、品質対応の収束によって収益性を改善できるか、そして2027年6月期の営業利益22億円を達成できるかが重要なポイントです。2026年6月期の過去最高益を一時的な好業績で終わらせず、継続的な利益成長につなげられるかに注目したいところです。
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本記事は投資判断を推奨するものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。
